エースメディカルみなとみらいの峰岸先生による時事英語解説ブログの過去記事。

テーマ「最先端医療」

「時事英語」特別講義

テーマ「最先端医療」
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『時事英語』特別講義のテーマ「最先端医療」一覧

第29回 テーマ「最先端医療」その①

医師

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

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ここでは新聞、雑誌の時事英語のなかから医学部受験に出題されがちなテーマを取り上げていきます。今回からは最新医療の記事を扱います。それほど長くない記事ですので淡々と事実を追いかけましょう。

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テーマ3「最先端医療」その1 

ワシントンポストの記事から(*注 解説しやすいようにパラグラフ記号(¶)や文ごとに番号を入れてあります)

Personalized cancer vaccines have already helped treat three patients

¶1 ①One day, cancer treatment regimens might include vaccines specially tailored to each patient.② In a small preliminary study published Thursday in Science, researchers report successful use of these vaccines in three patients. ¶2①To help the melanoma patients fight off their cancers, the researchers sequenced the genomes of their tumors.

まず、見出しですが今回はしっかりSVがわかりますね。SはPersonalized cancer vaccinesですね。Personalizedは「個人化された」という意味ですが、personalは以前にもやりましたが「一人ひとりにむかって、別個に」といったニュアンスです。cancer vaccinesは「がんワクチン」ですね。Vはhave already helpedですね。have helpedは現在完了ですね。ここでは alreadyがあるので「これまでにもうすでに手助けになってきた」 という意味ですね。つぎのtreat は動詞ですね。helpのうしろにtoを補って考えてください。helpという動詞はhelp 人to不定詞のときにもこの省略が起きますし、ここでは見出しなので文字数を減らす目的もありtoがなくなったと考えてください。そうすると見出しの訳は「個人別のワクチンが既に3人の患者の治療に役立っている」で良いと思います。

第1パラグラフ

①まずOne dayは「ある日」ですから、こう書き出すことで将来の仮定の話を始めるという意図が伝わります。うしろにmightがありますから「将来は~になるかもしれませんねという」スタイルになります。mightはmayの過去形ですがmayと同じような使われかたで「~かもしれない」と現在のことを表します。もちろん新しい治療方法になるかも知れないものについて述べていくわけですから作者は注意深く書き始めていますね。regimenは「治療方法」です。 tailor to~は「~に適合させる」です。通した訳は「将来、がんの治療方法に患者一人一人に向けて特別に作られたワクチンの治療法も含まれるかもしれない」ですね。

②preliminaryは「予備的な、先行の」です。study は「研究」です。published は過去分詞です。この文のVではありません。形容詞の働きをして前にあるstudyにかかります。「出版された研究」という意味になります。 Scienceは大文字なので固有名詞ですね。「サイエンス誌」のことです。カンマの後ろのSはresearchersでVが report ですから「研究者たちは報告している」ですね。successful use of these vaccines は「これらのワクチンを使うことに成功した」ですね。 in three patientsは「3人の患者に」ですね。通した訳は「今月の初めに出たサイエンス誌の小規模な先行的な研究のなかで、研究者たちは3人の患者に対してこれらのワクチンを使うことに成功したことを報告した」ですね。

第2パラグラフ

①文頭のto不定詞は目的ですね。help人to不定詞は「人が~するのを手助けする」ですね。fight offは「撃退する」ですね。melanomaは、ほくろのような皮膚がんの一種で「悪性黒種病」です。「メラノーマ」で通じます。前半の訳は「メラノーマの患者ががんを撃退するのを手助けするために」ですね。主節はSがresearchers です。Vはsequencedですが、sequenceは「順に並べる、順序を決める」ですね。 the genomesは「ゲノム」のことです。tumorは「腫瘍」です。「がん」のことも意味します。ここまでの訳は「がんのゲノムの配列を読み取った」ですね。

ここで読み取った情報をどのように使っていくのでしょうか。お楽しみに。

2015年4月29日

第30回 テーマ「最先端医療」その②

ワクチン

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

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ここでは新聞、雑誌の時事英語のなかから医学部受験に出題されがちなテーマを取り上げていきます。前回から最新医療の記事を扱っています。今回はがんの治療法の話ですが、いくつかある治療法の中の免疫療法についてです。そこに個別のワクチンを取り入れることで活路を見出す最新の治療法です。それほど長くない記事ですので淡々と事実を追いかけましょう。

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テーマ3「最先端医療」その2 

ワシントンポストの記事から(*注 解説しやすいようにパラグラフ記号(¶)や文ごとに番号を入れてあります)

¶2①To help the melanoma patients fight off their cancers, the researchers sequenced the genomes of their tumors. ②They used this genetic information to figure out what peptides (chains of amino acids) known as neoantigens would show up on the surface of the tumor.

¶3①”You can think of a neoantigen as a flag on each cancer cell,” first author Beatriz Carreno, an associate professor at Washington University School of Medicine in St. Louis, said in a statement.② “Each patient’s melanoma can have hundreds of different flags.”

第2パラグラフです

②figure out は「理解する、解決する」の意味です。ここでの不定詞は目的を表しますから「~するために」と訳します。figure outの目的語は「what peptides ~would show up」の部分です。この部分での主語が「what peptides ~」で述語動詞は「would show up」です。peptidesは「ペプチド類」ですね。chains of ~は「~鎖」です。 amino  acidsは「酸類」です。よって「どんなペプチドが現れるかを理解するために」が直訳です。neoantigens は「ネオ抗原, 新生抗原, 新抗原」のことで「腫瘍細胞に特異的に存在するタンパク質」のことです。通した訳は「ネオ抗原として知られるペプチド(アミノ酸鎖) のどれが腫瘍部分に現れるかを知るために、研究者はこのゲノム情報を使います」です。

第3パラグラフ

①think of A as Bは「AをBと考える」です。Aはa neoantigen で「ネオ抗原」ですasはflag on each cancer cellですから「それぞれのがん細胞に付けられた旗印、目印」ですね。文頭のYou canは「あなたは~ができる」ですから、つまり「私たちは~と考えています」ということですね。associate professor は「准教授」です。first authorは「共同執筆の筆頭著者」のことです。statementは「声明、文書」ですから、ここではその「本」のなかでという意味です。通した訳は「セントルイスのワシントン医大の准教授で筆頭著者であるベトリス・カレノは本の中で“私たちはネオ抗原をそれぞれのがん細胞の目印と考えています”と述べている」ですね。

②Each patient’s melanomaは「患者さん一人一人のメラノーマ」です。 can haveは「持つ可能性がある」ですね。 hundreds of ~は「何百もの」です。「何千もの」はthousands of ~ですね。millions of ~は「何百もの」です。何十ものは?tens of~は使いませんね。dozens of ~が正解です。different flagsは「違った旗」でもよいのですが、differentは「さまざまな」と訳すとうまくいきます。通した訳は「患者一人一人のメラノーマにはさまざまな目印が何百もある場合もあります」です。

がんの治療では①手術療法②放射線療法➂薬物療法④免疫療法などがありますが、最後の免疫療法は身体の免疫力を高めるだけでなくがん細胞に対する免疫反応を高めるような研究がなされています。その一環として今回のワクチンも話題にあがってきてるのですね。次回からは臨床実験の話が始まります。お楽しみに。

2015年5月06日

第31回 テーマ「最先端医療」その③

顕微鏡

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

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ここでは新聞、雑誌の時事英語のなかから医学部受験に出題されがちなテーマを取り上げていきます。今回も最新医療の記事を扱います。それほど長くない記事ですので淡々と事実を追いかけましょう。

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テーマ3「最先端医療」その3 

ワシントンポストの記事から(*注 解説しやすいようにパラグラフ記号(¶)や文ごとに番号を入れてあります)

¶4①Our immune systems are supposed to react violently to these peptides and attack the cells they come from.

¶5①But to help boost this natural immune response, the researchers selected seven of the tumor-specific peptides for each patient and built vaccines designed to “remind” the immune system to attack them. ②They went after the “flags” that are most likely to elicit the most effective immune responses.

第4パラグラフ are supposed to~は「~であるはずだ、~と考えられている」です。react violently to~は「~に対して暴力的に反応する」です。the cells they come fromはcells theyの間にthatかwhichを入れてください。theyはthese peptidesのことです。通した訳は「私達の免疫システムはこうしたペプチド類に強く反応し、もとになる細胞を攻撃すると考えられている」ですね。

第5パラグラフ

①Butに続くto help boost の部分はhelpのうしろにtoがあると考えてください。boostは「高める」です。文頭のtoは不定詞でその働きは「目的」です。「高めるために」の訳で良いですね。selected の目的語はseven of the tumor-specific peptides for each patient ですね。tumor-specific peptidesの部分ですが、tumor-specificは直訳すると「がんに特定した」ということです。これが形容詞的に働いてpeptidesにかかります。2語以上の単語をハイフンでつなぐ場合、つながれた部分は1語扱いになります。またこの部分は単数形になります。例えば「4歳の男の子」はa four-year-old boyであってa four-years-old boyとはなりません。この文を通した訳は「この自然の免疫システムを高めるために、研究者は各患者ごとにがんに特定した7種類のペプチドを選んだ」ですね。この7種類のペプチドとは、一連のテストで得られた結果から一番効率の良いものを選定しているわけですね。and以下ですが built vaccinesは「ワクチンを作る」ですね。

designed to “remind”の部分は designed toは過去分詞ですから「~するために作られた(ワクチン)」で良いですね。 “remind” the immune system to attack themの部分ですが、簡単に言ってしまうと、まず、あるウィルスの侵入(抗原)があった時にこれを攻撃するのが抗体ですが、侵入者を害があるものであると体が認識するためにはこれを刺激する必要があります。ワクチンは抗原でこれに反応して抗体ができ、免疫システムが機能してペプチドを攻撃する、といった流れです。この「反応していないときに刺激をあたえる」ことをここでは”remind”「思いださせる」と言っていますね。ここまでの訳は「そして免疫システムがそれを攻撃することを思い出すように設計したワクチンを作るのです」ですね。

②このtheyは何をさしますか?以下の動詞を見てみるとwent afterですね。これは「攻撃する」という意味です。そうすると「研究者たち」ではないですね。答えは「ワクチン」ですね。the “flags” は前出の「目印」ですね。ここではターゲットの抗原ですね。that are most likely to の部分のthatは関係代名詞ですね。are most likely to~は「もっとも~しそうである」です。 elicitは「〜を聞き出す, 引き出す, 導き出す, 誘い出す, 顕在化させる」という意味ですから通した訳は「このワクチンはもっとも効果的な免疫システムを引き出すようなターゲットの抗原を攻撃します」ですね。

治療方法の説明がでてきましたね。これがどのように適用されたのでしょうか、次回はそこに入っていきます。お楽しみに。

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当校ではレベルの高い英文を基礎から説明していきます。随時無料体験レッスン可能です。お問い合わせください。

2015年5月13日

第32回 テーマ「最先端医療」その④

注射器

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

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ここでは新聞、雑誌の時事英語のなかから医学部受験に出題されがちなテーマを取り上げていきます。今回も最新医療の記事を扱います。それほど長くない記事ですので淡々と事実を追いかけましょう。

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テーマ3「最先端医療」その4 

ワシントンポストの記事から(*注 解説しやすいようにパラグラフ記号(¶)や文ごとに番号を入れてあります)

From the Verge:

¶6 ①The results are promising. For each patient, the immune system recognized three of the seven neoantigens contained in the vaccines. ②As a result, patients that received the vaccines produced more cancer-fighting T cells and, more importantly, produced more different kinds of T cells. ➂This is kind of a big deal, the researchers say; it means that cancer patients have a potentially rich pool of tumor-specific immune cells that stay dormant — unless they’re activated by a vaccine. ④”Our team is very encouraged by the quality of the immune response directed against the melanoma neoantigens in all three patients,” says Gerald Linette, a co-author of the study and an oncologist at Washington University.

第6パラグラフ

このパラグラフが斜字体になっているのは文頭にあるFrom the Verge:のせいです。つまりVergeというオンラインの科学系雑誌からの引用の部分です。

①promisingは「前途有望」ですから「結果は明るい希望の持てるものだった」ですね。

②For each patientは「患者各人にとって」ですね。次の文の主語は, the immune system です。Vがrecognizedです。three of the seven neoantigens が目的語になりますね。この目的語に過去分詞のcontained以下がかかっていきます。訳していくと、まず主語の部分は「免疫システムは」ですね。述語動詞は「認識した」で、目的語は「7つのうちの3つの抗原を」ですね。そして contained in the vaccinesの部分は「ワクチンに含まれる」となりますね。ここまでを通した訳は「ワクチンに含まれる7種類のうちの3種類の抗原を各患者の免疫システムは認識した」ですね。

③文頭のAs a resultは「その結果として」です。 次の文の主語はpatientsですね。

ここに関係代名詞that以下がかかります。「ワクチンを投与された患者」ですね。述語動詞がproducedです。目的語はmore cancer-fighting T cellsですね。cancer-fighting T cellsの部分ですがcancer-fightingは前に出てきたように2語で1語の働きをします、形容詞のように後ろにある名詞を修飾しますね。後ろの名詞は T cellsですから「がんと闘うT細胞」という訳すね。T細胞についての説明をしておきます。これは、血液中の白血球のうち、リンパ球と呼ばれる細胞の一種で、胸腺(thymus)で作られるため、頭文字を取ってT細胞と呼ばれます。異物の侵入から体を守る免疫応答を司る細胞集団です。T細胞表面にはT細胞抗原受容体(T cell antigen receptor: TCR)があり、これを用いて異物を認識します。1つ1つのT細胞はそれぞれ異なる形のTCRを持っています。この細胞にはいろいろな種類がありますが、要は侵入物と闘う役割をします。本文に戻ります。カンマの後ろのmore importantly, produced more different kinds of T cellsの部分ですがmore importantly,は「さらに重要なことに」ですね。produced の主語は主語はproduced と同じくpatientsですね。目的語はmore different kinds of T cellsです。ここまでを通すと「ワクチンを投与された患者はより多くのがんと闘うT細胞を作り出します。そしてもっと重要なことに、より多くの様々な種類のT細胞を作り出します」ですね。

④a big dealは「大したもの」という意味ですから訳は「これはある意味、重大事です」ですね。potentiallyは「潜在的に」ですね。rich poolは「豊かな貯蔵場所」でいいでしょう。that stay dormantの部分はdormantは「寝ている、休止している」ですから「反応せずにじっとしているような、がんに対する免疫細胞」ですね。 —(ダッシュ)以下は unlessが「もし~でないならば」ですから they’re activated by a vaccineの部分を合わせて訳すと「もしワクチンによって活性化されないなら」ですね。通した訳は「‘このことはある意味非常に重要なことです’と研究者は言います。つまり、がん患者は潜在的に、もしワクチンによって活性化されなければずっと休眠状態であるような、がんに特定した免疫細胞が豊富にある貯蔵庫をもっていることになるのです」ですね。

⑤この部分も引用が続きます。encouraged は「勇気づける、助長する」です。この文は受け身ですから「助長したもの」がby以下です。the quality of the immune responseですから「免疫反応の質」ということですね。directed against the melanoma neoantigens in all three patients,の部分は、まずdirectedが過去分詞で the immune responseにかかります。directed againstは「~に対して」ですね。通すと「我々のチームは3人の患者すべてのメラノーム抗原に対しての免疫反応の質をみて研究に自信を持った」とワシントン大学の腫瘍遺伝子学者で研究の共同執筆者であるジェラルド・リネットは言っています」ですね。

引用部分も終わり、いよいよまとめに入っていきます。次回もお楽しみに。

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2015年5月20日

第33回 テーマ「最先端医療」その⑤

試験管

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

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ここでは新聞、雑誌の時事英語のなかから医学部受験に出題されがちなテーマを取り上げていきます。今回も最新医療の記事を扱います。それほど長くない記事ですので淡々と事実を追いかけましょう。

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テーマ3「最先端医療」その5 

ワシントンポストの記事から(*注 解説しやすいようにパラグラフ記号(¶)や文ごとに番号を入れてあります)

¶7①The stage III patients weren’t asked to rely solely on these vaccines. ②They’d already received traditional treatment. ➂But a three-dose, 18-week course of personalized vaccines gave all three patients a T cell boost without any negative side effects. ④In theory, the same kinds of vaccines could be made to suit any patient — with any kind of cancer — and help boost the effect of whatever treatment they’ve chosen.

第7パラグラフ

①いきなり「ステージ3」と出てきます。これはがんの進行度を表すものです。がんの進行度は、がんの大きさ、周辺のリンパ節への転移度合、遠隔臓器への転移の有無の3つの要素で決められます。この分類(TNM)は国際的な規約として使われており、これをもとに、進行度と広がりの程度を同時に表わすものがステージ分類です。臨床に沿った分類で、臨床進行期分類と呼ばれています。ステージは低いものから順にステージ0からステージ4まで分類されています。さて本文ですが、ask to不定詞は「~するように依頼する」です。solelyは「単独で」で、rely on~は「~に頼る」ですから rely solely on~は「~にのみ依存する」ですね。通した訳は「ステージ3の患者には、このワクチンにのみに依存するようにはなっていませんでした」ですね。

②Theyは「ステージ3の患者」を指しますね。traditional treatmentは「伝統的な治療法」ですが「従来の治療法」でよいでしょう。通すと「ステージ3の患者はすでに従来の治療法を受けてきました」です。

➂a doseは「薬の服用量の1回分」です。この文の主語はどこですか?But のうしろに冠詞のaがありますよね。これを受ける名詞はどこでしょう?ずっと読み進めていくとcourseという名詞がでてきますね。つまりここまでがひとかたまりで主語です。courseは「治療法のコース、内容」のことですね。「18週で3回投薬をするコース」ということです。それを受ける動詞は gaveです。この動詞が目的語を2つとっていますね。一つ目(間接目的語)は all three patients です。もう一つ(直接目的語)がa T cell boost、「T細胞の増加」ですね。つまり「三人全員の患者」に「T細胞の増加」を与えた、ということです。withoutは前置詞で、訳しかたは、①理由「~がないので」、②条件「~がなければ」、➂譲歩「~がないとしても」などです。ここでは単純に「~なしで」でよいでしょう。 否定語の後ろのanyはゼロを表すのが原則ですから「全く負の副作用なしで」という訳になります。通すと「しかし、個別化したワクチンを18週で3回投与する治療法では、3人の患者ともT細胞の増加がみられ、全くマイナスの副作用は見られなかった」ですね。

④In theoryは「理論上」ですね。 the same kinds of vaccinesは「同じ種類のワクチン」です。 could be made to~は「~するために作ることが可能である」ですね。 suit any patient のsuitは「似合う・合う・適合する」ですから「どんな患者にも適合する」ですね。次の– with any kind of cancer –の部分は挿入です。「どんな種類のがんに対しても」でよいでしょう。次のand help boostの部分は注意が必要ですね。and helpと boostの間に toを補って考えてください。「増加するのを手助けする」ということですね。何を増加させるのかというと、the effect、「効果」ですね。何の効果かと言うとwhatever treatment they’ve chosenですね。この部分はうまく訳せましたか?whatever treatmentのwhatever はtreatmentを修飾する形容詞的な働きをして「あらゆる治療法」と訳します。they’ve chosenのtheyは患者ですね。つまり「患者さんが選んだすべての治療法に対する効果」ですね。ここまでを通した訳は「理論上は、あらゆる患者のあらゆる種類のがんに対しても適合する同じタイプのワクチンを作ることは可能である。そして患者が選択したあらゆる治療法に対する効果を上げる手助けをする」です。

ここまでの文で新しい情報はほほでてきましたね。一人ひとりに合わせたワクチンを「個別化したワクチン」と呼び、これががんの治療法に役に立つ可能性が出てきたというかなり明るい話ですね。次回はいよいよラストパラグラフです。お楽しみに。

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2015年5月27日

第34回 テーマ「最先端医療」その⑥

点滴

様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

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ここでは新聞、雑誌の時事英語のなかから医学部受験に出題されがちなテーマを取り上げていきます。今回も最新医療の記事を扱います。それほど長くない記事ですので淡々と事実を追いかけましょう。

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テーマ3「最先端医療」その6 

今回は第7パラグラフ第5文から、最後まで読んでいきます。ワシントンポストの記事から(*注 解説しやすいようにパラグラフ記号(¶)や文ごとに番号を入れてあります)

¶7⑤Three patients is very few for a medical study, so these results are about as preliminary as you can get.⑥But they’re still pretty promising.

¶8”At the moment it’s not clear how effective this immunotherapy would be at killing cancer cells in the body and improving survival,” Alan Worsley of Cancer Research UK (who wasn’t involved in the study) told the BBC, “but this promising study sets the stage for creating vaccines that are designed to target each patient’s individual tumor in the future.”

第7パラグラフ

⑤Three patientsは今回のワクチン投与をして効果があったとする3人のことですね。a medical studyは「医療の研究」ですね。医療界においてはたった3人の例では少なすぎるということですね。these results are about as preliminary as you can getの部分はthese results are about preliminary と you can getのyou can get the preliminaryという文を比較してそのpreliminaryの程度がaboutである、ということですね。preliminaryは「先だっておこなわれるもの、予備、予選」です。aboutは「おおよそ」くらいで良いでしょう。通した訳は「三人という患者数は医学的な研究においては非常に少ない。よってこうした結果は、私たちが手にする準備段階的なものである」ですね。

⑥theyは前文のresults を指します。stillは「まだ、しかし」ですね。 pretty promisingのprettyは「かなり」です。promisingは「有望な」ですね。通した訳は「しかしこうした結果はそれでも非常に将来有望である」です。

第8パラグラフ

このパラグラフは1文から成り立ち、しかも非常に長いので2か所で区切りましょう。セリフが区切られているの”butの前後で分けて解説します。

前の部分の文頭のAt the momentは「現時点では」という意味です。it’s not clear のitは仮主語ですね。真主語はhow 以下ですから「how~は明確ではない」となりますね。how effective this immunotherapy would beの部分の主語はthis immunotherapyです。immunotherapyは「免疫療法」です。動詞がwould beで補語がeffectiveですね、そこにhowがついているわけです。通すと「どれだけ効果があがるだろうか」ですね。 at killing cancer cells in the body and improving survival, の部分はandがatの後ろにくる動名詞2をつないでいます。一つはkillingでもう一つはimprovingですね。killing cancer cells in the bodyは「体内のがん細胞を殺す」でimproving survivalは「(患者の)生存率を向上させる」ですね。Alan Worsley of Cancer Research UK (who wasn’t involved in the study) told the BBC,のofは「~所属の」を表します。Cancer Research UK は大文字になっていますから固有名詞ですね。BBCはイギリスの国営放送です。ここまでを通すと「キャンサーリサーチUKのアラン・ワースレイ氏はこの研究には加わっていないが“現時点ではどの程度この免疫療法ががん細胞を死滅させたり、患者の生存率を高めるかは明確ではない”」と言いっている」ですね。

後半部分です。set the stage for~は「~のお膳立てをする」という意味です。for creating vaccinesで「ワクチンを作るための」ですね。このvaccinesにthat 以下がかかっていきます。designedは「設計、計画された」です。to以下は不定詞の副詞的用法で目的を表しますね。target each patient’s individual tumorは「各患者の個々の腫瘍に狙いを定めた」ですね。ここまでの訳は「しかしこの有望な研究は将来、患者一人一人のそれぞれの腫瘍に狙いを定めたワクチンを作るお膳だてとなった」ですね。

さあ、ここまででこの記事は終わりです。がんの治療に個別化したワクチンを投与するという療法はこれからも広がっていくでしょう。ただ大きな問題点として、費用が莫大になるということを挙げる関係者も少なくありません。有効な治療法であるなら、費用が抑えられることを今後に期待したいですね。

また次回から新しい記事を読みましょう。次回もお楽しみに。

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2015年6月03日

   

プロフィール

峰岸敏之

早稲田大学大学院法学研究科卒業後、大手新聞社で記者を経験し、講師へ転向する。大手予備校の河合塾をはじめとした有名予備校や医学系予備校などで、英語科責任者などを担当。

15年以上に渡って高校生や高卒生を指導した経験を活かし、2013年に「絶対合格」を合言葉に医学部専門予備校、エースメディカルみなとみらいを横浜に開校。代表を務めながらも自ら英語・小論文を指導し、毎年多くの医学部合格者を輩出している。

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