基礎医学の研究を行う研究医は減少傾向にあり各医学部で支援しています。

研究医を目指す

研究医と臨床医の違い

医学部の基礎知識

研究医を目指す
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研究医とは、その名の通り基礎医学の研究に従事する医師のことを言います。

医学部では、研究医の養成コースを設置している大学も少なくなく、効率よく研究医になれる仕組みを作って育成を後押ししています。

研究医は、新たな治療法の確立や疾病等の解明し、医療界の発展に貢献する非常に遣り甲斐のある仕事です。

勤務先は医療機関だけでなく、大学や製薬会社並びに研究機関など活躍の場が多岐に渡るのが研究医の魅力です。

いっぽう臨床医とは、患者に対して診察や治療などの医療行為を直接行う医師のことを指します。

一般的に医師という職業をイメージする場合は、臨床医の仕事を指す場合が多いです。

研究医の育成に力を入れる国立医学部

医学部では基礎医学の研究を主に大学院で行っていますが、特に旧帝大は基礎学の研究に力を入れており、東大や京大などは他の医学部に比べて多額の研究費を得ています。

もともと私立大学医学部は臨床医の育成に目的とする大学が多く、研究医の要請は国立のほうが昔から力を入れていました。

実際、日本学術振興会のグローバルCOEプログラム「医学系」に採択されている大学は、北海道大学・東北大学・山形大学・千葉大学・東京大学・東京医科歯科大学・名古屋大学・京都大学・大阪大学・神戸大学・長崎大学・熊本大学・慶応義塾大学となっており、慶應以外は全て国立大学となっています。

また、東京医科歯科大学を除くと旧帝・旧医専・私立御三家と歴史のある大学多く、偏差値はどこも高い傾向にあります。

ちなみにグローバルCOEプログラムとは、国際的に卓越した教育研究拠点を形成するために重点的なサポートが受けられる文部科学省による支援制度です。

したがって、研究医を目指す場合は私立大学医学部よりも国立大学のほうが研究環境は整っていたります。

医学部の偏差値はこちら

研究医の減少

研究医を目指す医師は減少しており、基礎医学の研究を行う人の大半は理学部出身生が占める大学が少なくありません。

なぜ研究医を目指す学生が減少したかと言うと、2004年から始まった臨床研修が必須化に伴い、医学部卒業後は必ず病院で2年間の研修が必須となり臨床志向が高まったことが要因と言われています。

また、研究は成果がかならず出る保証はなく、失敗を繰り返しながら結果を追い求める仕事であり、臨床医のような高額で安定した収入を得るのも困難となります。

したがって、近年の医学部生は臨床医を望む傾向にあり、研究医を回避する事態が起きています。

MD-PhDコースで研究医志望者をサポート

このような研究医不足を解消させるために医学部ではMD-PhDコースを設置して効率よく学べる教育体制を整備し始めています。

国公立大学医学部に設置されているケースが多いですが、最近は難関私立医学部でも見られるようになりました。

MD-PhDコースとは、研究医養成プログラムのことで各大学によってシステムは多少異なりますが、医学部在学中から大学院博士課程を履修していきます。

例えば、京都大学のMD-PhDコースに在籍した場合、医学部4年次修了時点で大学院博士課程へ進み3,4年かけて医学博士の学位を取得します。

そして、医学部5年次に復学して臨床実習を受けた後に卒業試験に合格することで医学士の学位も受けることができ、医師国家試験にも受験することができます。

MD-PhDコースの場合は奨学金が支給される大学が多く、経済的支援を受けながら医学士と医学博士の両方の学位を取得することが可能です。

 
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