医学部の志望校は経済的事情や偏差値などによって決め方が異なってきます。

医学部受験の志望校の決め方

国公立大学医学部の場合

医学部受験と主要科目

医学部受験の志望校の決め方
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国公立大学医学部は、6年間の学費が350万円程度と安いため、経済的に私立が厳しい家庭からでも医師を目指すことが可能です。

その代わり学費が安く目指せる受験生が多いため、難易度は非常に高く私立よりも高い偏差値が要求されます。

国公立の場合はセンター試験が受験必須となり、得点率も90%程度が要求されてくるので、文系科目でも高い学力が必要になり学習負担も大きいです。

また、国公立の場合は、大学ごとにセンター試験と二次試験の比率が異なってくるので、センター試験で少々失敗しても二次で挽回することは可能です。

二次試験科目も大学によって異なってくるので、自分の実力を発揮しやすい医学部を選ぶと良いでしょう。

偏差値や難易度を見てみると、旧帝大や都市部の国公立は人気が高いためレベルが高いですが、地方の国公立大学医学部なら若干レベルが下がるので何が何でも国公立という受験生におすすめです。

国公立の医学部は、昔から研究医の育成に力を入れており、「MD-PhD」といった4年終了時に休学し、博士課程に飛び級して先に博士号を取得してしまうコースを設置している医学部もあります。

私立大学医学部受験の場合

私立大学医学部の場合は、学費が高いことで有名ですが、そんな私立の中でも一番安い国際医療副大学と一番高い川崎医科大学の学費の差は2700万円と大きく開いています。

したがって、家庭の経済事情によって出願できる私立も異なってくるので、まずは予算内で受験できる医学部を絞る必要があります。

学費が高額ですが、センター試験は不要となるのでその分勉強負担を軽減できるので難易度は下がります。

また、私立は併願受験が可能であるため、自分の偏差値に見合った医学部を複数校選べば合格できる可能性が高まるので経済的に問題なければ私立を目指すことをおすすめします。

ただし、各大学の入試システムや出題傾向は異なってくるので、過去問等を用いてしっかりと対策を行っていないと、自分の実力を十分に発揮できないので注意が必要です。

私立の医学部は、臨床医を養成する目的で設立された大学が多く、医療の最前線で活躍したい受験生におすすめです。

志望校は複数校を選択

医学部の志望校は1つに絞る必要はなく、2,3校選んでおいたほうが良いです。

特に国公立の場合はセンター試験の結果で出願する大学も異なってくるので、センターの出来が良かった場合と悪かった場合の二通りを踏まえて志望校を決めておきましょう。

あと、国公立の場合は後期試験も受験できますが、近年は後期試験廃止の医学部が増えているので選択肢は限られています。

少ない医学部に多くの受験生が殺到するため難易度上昇は必至であり、センター試験の結果で2通りの出願先を考えて選んでおきましょう。

志望校は事前に決めておかないとセンター試験の結果で出願校を選んでいては対策の時間がありません。

模試の結果を踏まえて医学部の志望校を決めておき、過去問や医学部予備校の過去問対策を活用して早くから対策を始めておきましょう。

私立の場合は、学費を確認して受験できる範囲内から自分の偏差値にあった私立大学医学部をピックアップして入試日程を確認します。

そして、入試日程が重ならない医学部をできるだけ多く受験して合格の可能性を拡げましょう。

また、志望校ですが、同じレベルの医学部を複数校受験するよりも、難易度を多少変えて滑り止めも受験したほうが合格の確率が高まります。

系譜や医局は志望校選びで重要?

医学部受験で心配する人が医局という問題ではないでしょうか。

医局とは、医学部や大学病院の各研究室や診療科で構成されている医師たちの組織のことで、一般でいう派閥のようなものです。

医師の多くは出身大学の医局に所属しますが、組織内では教授を頂点とした序列が作られ、人事や重要な決定権を掌握しています。

医局に所属していれば、症例豊富な現場で先輩医師からの指導してもらえるのはもちろん、勤務する医療機関の斡旋も受けることが可能です。

人事異動に逆らえませんが、様々な医療機関で臨床経験が積めるだけでなく、専門医の受験資格も得られやすいので医局に所属している人は沢山います。

系譜で歴史ある旧帝大や私立御三家といった医学部は、医局の勢力が強く、傘下に持つ病院の多いため、医師のなかでも将来が約束されると言われていました。

医局が影響力を持つ地域なら、独立開業する際も有利であると国公立を蹴って進学するという人もいます。

しかし、2004年に施行された新研修医制度からは初期研修の義務化により、医局に入らずに大学病院や市中病院で研修を積むことが可能になったため、医局の影響力は下がっています。

医局に属していないので医療機関の斡旋等受けられませんが、近年は国公立病院や市中病院でも「公募」による医師募集を行う動きがあるので転職活動を自ら行うことで新たな職場を見つけることは可能です。

しかも、近年は医師向けの転職支援サービスも増えているので、転職活動の負担も減っています。

あと、医局に所属する場合も、近年は卒業大学とは別の医局に所属する人も増えており、以前のように進学する医学部でその人生が決まるわけではありません。

医局に所属していれば、やはり専門医の受験資格が取れやすいので所属している医師はまだまだ多いですが、進学する医学部に捉われなくなっているので志望校は医局にこだわる必要はそこまでないでしょう

もちろん、影響力のある医局を持つ医学部に進学することは出世するうえで有利となりますが、純粋に医師として社会に貢献したいという人にとってはそこまで考える必要はないと思います。

それよりも、1年でも早く医学部合格を実現して次のステップに進むことが重要となります。

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