医学部受験にあたり理科の3科目(化学・物理・生物)のうちどれを選ぶのかと言うのは頭を悩ませる問題です。
多くの人が選択するのは化学なので、あと一つ選ぶのに物理か生物かということになりますが、多くの医学部予備校や進学校では物理を選択するのをおすすめされます。
何故医学部受験において物理を選ぶべきなのでしょうか。この記事では医学部受験において物理を選択することがおすすめされる理由や、物理を選ぶと良い受験生のタイプを解説するとともに、物理が必須となっている医学部の情報をお伝えしていきます。
これから医学部受験をお考えの方はぜひ参考にしてください。
医学部受験における理科科目について
医学部を受験する受験生の多くは理科科目である、 物理、化学、生物の3科目の中から多くの場合、2科目を選択することになります。
この選択は非常に重要で医学部の合否を決すると言っても過言ではありません。
大学医学部によっては理科の配点割合を高く設定している学校もあり、理科で多く点を稼ぐことで他の受験生に大きなアドバンテージをつけることが可能です。
理科の配点の割合が高い大学
理科配点が高い 国公立大学医学部 (センター試験) |
旭川医科大学/ 秋田大学/ 三重大学 |
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理科配点が高い 国公立大学医学部 (二次試験) |
広島大学/ 山梨大学/ 鹿児島大学 |
理科配点が高い 私立大学医学部 |
帝京大学/ 東北医科薬科大学/ 自治医科大学 |
そんな大事な理科ですが、実は選択するにあたり一つだけ必ず選ぶべき科目、それが科学です。
化学はほとんどの人が選択
医学部受験生のほとんどが化学を選択します。その理由は化学が理系脳の人も文系脳の人もどちらも取り組みやすいこと。そして化学を必須としている大学が多いことです。
多くの人が化学を選択するということは、もし化学を外して生物、物理を選んでいる場合ですと、化学が比較的優しい問題であった場合、多くの人が化学で高得点を取ることになり、大きな不利を被ることが考えられます。
化学は暗記、計算、理解の3要素をバランスよく使う科目ですので、毎日の勉強によって安定した点を取ることが可能。参考書や問題集も理科の3教科の中では最も充実しているのでぜひ力を入れたいところです。
では残る、物理と生物どちらを選ぶべきなのか、それを考えていきましょう。
物理と生物どちらを選択するべき?
化学は必須として、残る一つ物理と生物どちらを選ぶべきでしょうか。
物理と生物のメリット、デメリットをそれぞれまとめてみました。
物理 | 生物 |
---|---|
比較的、理数脳の方に 向いている |
比較的、文系脳の方に 向いている |
計算能力が必要 | 暗記能力が必要 |
コツをつかんでしまえば 点数を稼ぎやすい |
勉強料に応じて 点数が取れる |
暗記など インプット作業が それほどいらないので 他の科目の 勉強ができる |
暗記など インプット作業に 多くの時間を割く ことになる |
満点を取ること も可能 |
満点を取ること は難しい |
このように物理と生物の特徴ははっきりと分かれています。
生物は数学が苦手な方が選ぶことをおすすめします。考察や読解・記述力を求められる問題が多いので、勉強を続け情報量を増やしていけば高得点を安定して取れるようになるでしょう。
数学が苦手な方は物理を選ぶことはおすすめしません。受験項目の中に数学と物理という二つの苦手科目が入ってしまうからです。
数学が苦手な方は生物を選択する、そして生物は飛び抜けた点を取りづらい傾向が強いので、他の科目でカバーできるように勉強や対策をして行かなくてはいけないと覚えておきましょう。
物理は数学が苦手でないのであればメリットが多い
対して、物理は数学が得意な方におすすめで、本質を理解することさえできれば、数学的な処理をすることで応用が効き、高得点や満点さえ狙うことが可能です。
超難関である医学部受験において、大きなミスをしない、着実に点を重ねるということが何よりも合格まで有利に運ぶ絶対条件。
そう考えると物理はある程度変化球的な問題が来たとしても大きく点を失うということは考えにくいので、よほど数学が苦手ではない限り、物理を選んでおいた方が無難と言えるでしょう。
また暗記を必要としない科目なので、暗記に必要な膨大な時間を他の科目の勉強に回せるというのが物理選択の大きなメリットと言えます。
上記のような理由から多くの医学部予備校や進学校では物理選択をおすすめされることが多くなりますし、実際に医学部受験の際には多くの人が物理を選択しています。
医学部受験までに行っておきたい物理の勉強法や対策
さて、そんな医学部受験合格に大きな比重になる物理ですが、どのような勉強法や対策を医学部受験本番までにとっていけば良いのでしょうか。
医学部受験、本番までにすすめていくべきステップはこちら。
- 力学をマスターし、物理の基本を理解する
- 公式・法則・単位などを理解する
- 参考書や問題集を利用し復習を重ねる
- 過去問にとりくんで、問題を解くスピードを安定させる
それぞれの対策を詳しくみてみましょう。
力学をマスターし、物理の基本を理解する
物理の基本中の基本となるのが力学です。ここをマスターするのとしないのでは、他の分野への学習スピードに大きな差が出ます。
特に電磁気と原子に関しては力学が基礎なるので、まずは力学をマスターしましょう。
公式・法則・単位などを理解する
数学ほどではありませんが、物理にも多くの公式・法則・単位などが登場します。現象とその法則の繋がりを感覚的に掴むことが物理を早く理解するコツ。
図解やイラスト付きの参考書を選び、映像や絵を見ながら文字とイメージを一致させながら物理の本質を覚えるというより、理解いくのを意識して進めるのがおすすめです。
本質が理解できれば、医学部受験本番当日どのような問題が出てきてもある程度対応できるので慌てずに済むでしょう。
参考書や問題集を利用し復習を重ねる
基礎が固まり、物理の本質が理解できるようになれば、あとは参考書や問題集に載っている応用問題を解いて、数をこなしていきましょう。
幸いにも物理は生物よりも優れた多くの参考書や問題集があるので、様々な問題パターンに触れることができます。
過去問にとりくんで、問題を解くスピードを安定させる
仕上げとなる過去問題に最後に取り組んでいきます。ここまでくると正確に問題が解けるだけでなく、計算のスピードを意識して問題を解いていきましょう。
医学部受験当日はプレッシャーなどもありミスも多くなります。そうならないように普段から時間を計りながら学習し、スピード感を身につけておくようにするのが大事です。
物理や化学が必須となっている大学医学部
大学医学部の中には物理、または化学と物理が必須とされている大学がありますのでご紹介しておきます。
物理を必須 としている大学 (2021年度入試 前期日程) |
北海道大学 |
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物理・化学が 必須の大学 (2021年度入試 前期日程) |
群馬大学・ 金沢大学・ 名古屋市立大学・ 愛媛大学・ 九州大学大学・ 佐賀大学 |
物理・化学が 必須の大学 (共通試験) |
佐賀大学(前期)・ 名古屋市立大学 (前期) |
まとめ
いかがだったでしょうか、今回は医学部受験において物理を選択するべき理由と勉強方法や対策をテーマに解説いたしました。
ポイントを最後にまとめておきます。
- 理科3科目で化学は必ず選ぶこと
- 多くの人が物理を選び、生物を選ぶ人は少ない
- 数学的な思考ができるなら物理を選ぶのが良い
- 物理は基礎を暗記ではなく理解することが効率アップのコツ
- 生物を選ぶと受験できない医学部もあるので要注意
これから医学部受験をお考えの方はぜひご参考ください。

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