今回のテーマは医学部入試でも取り扱われそうなネズミの持つ機能の研究成果に関する英文記事について解説しています。

テーマ「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」

「時事英語」特別講義

テーマ「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」
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峰岸先生が医学部入試で頻出の『時事英語』を徹底解説!

第248回 「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」その1

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

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ここでは新聞、雑誌などの時事英語のなかから医学部受験に出題されやすいテーマを取り上げていきます。今回も「最先端科学・医療研究」の分野です。

今日から新しい記事、2020年3月のAFP配信の記事 study: Rodents sniff out neighbors in need(ネズミは困っている仲間をにおいで察知)を見出しから丁寧に読んでいきましょう。

(注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れる場合があります)

study:Rodents sniff out neighbors in need

(1)Like people, rats cooperate with one another and give food to those in need, but how can they be sure that other rats are being truthful about how hungry they are?

見出し

study:Rodents sniff out neighbors in need

文頭のstudyはこれまで何度も出てきているように「勉強」ではなく「研究」ですね。コロン(:)の右でその説明が出てきます。
この部分にはSVがるのでわかりやすいですね。主語はrodents(げっ歯動物)で動詞がsniff out(においをかぎ分ける)です。neighbors in needは「困っている仲間」です。rodents(げっ歯動物)は「ものをかじる動物」ですから「ネズミ・リス・ビーバー」などが挙げられます。ここでは記事についている写真がネズミでしたので「ネズミ」と訳しましょう

訳:研究:ネズミは困っている仲間をにおいで察知

第1パラグラフ

Like people, rats cooperate with one another and give food to those in need, but how can they be sure that other rats are being truthful about how hungry they are?

文頭のLike peopleは「人と同様に」です。この文の主語はrats(ネズミ)で述語は cooperate(協力する)です。with one anotherは「お互いに」です。 and give(そして与える)の部分の主語は、先のrats(ネズミ)です。「何を与えるのか」はfood(食料)です。誰に与えるのかはto those in need(必要としているネズミに対して)です。thoseは前述のrats (ネズミ)を指します。

次のbut以下は疑問文です。how can they be sureで「どのようにそれらは確実にできるのだろうか」です。「それら」は「ネズミ」のことです。 「何を確実にできるのか」は次のthat以下です。この部分の主語はother rats(ほかのネズミ)で述語はare being truthful(忠実である・嘘をついていない)です。「何に対して嘘をついていないのか」はabout how hungry they are(どれだけ空腹であるかに関して)です。

訳:人と同様、ネズミもお互いに協力して、困っている仲間に餌を与えます。しかし、他のネズミが本当に空腹で困っているとどのように確かめているのでしょうか?

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いかがでしょう?今回からはネズミのもつ機能についての記事です。こうした研究と解明の手法はいずれ人類の役に立つものとして進められるものです。こうした自然界のものからヒントを得て医療をはじめAI、ロボットというものにも生かしてきています。今回はどのようなことにつながるのでしょうか?そのあたりを考えながら、次回もしっかりこの記事を読んでいきましょう。お楽しみに。

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2020年7月16日

第249回 「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」その2

今回も「最先端科学・医療研究」の分野です。今日は2020年3月のAFP配信の記事 study: Rodents sniff out neighbors in need(ネズミは困っている仲間をにおいで察知)の第2パラグラフから読んでいきましょう。
(注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れる場合があります)

study:Rodents sniff out neighbors in need

(2)The answer may lie in smell-based cues that signal a rat’s appetite more reliably than its begging gestures and squeaks, a study said Tuesday.
(3)The paper’s lead author Karin Schneeberger of the University of Potsdam in Germany told AFP she was interested in learning more about how social animals identify “cheaters” and freeloaders.

研究:ネズミは困っている仲間をにおいで察知

第2パラグラフ

The answer may lie in smell-based cues that signal a rat’s appetite more reliably than its begging gestures and squeaks, a study said Tuesday.

この文は文末のa study(研究)が主語でsaid Tuesday(火曜日に出されました)が述語です。その中身の主語はThe answer(この答)で述語はmay lie in(存在するかもしれません)です。「どこに存在するのか」は smell-based cues(においをもとにした手掛かり)です。ここに関係代名詞that以下がかかります。signal a rat’s appetiteは「ネズミの食欲を指し示す」です。 more reliablyは「より頼りになる」です。 than its begging gestures and squeaksは「乞う行動や鳴き声よりも」です。

訳:火曜日に出された研究によると、この答はネズミが餌をねだる行動やその鳴き声よりも、その食欲をよりあてにできるサインである、においをもとにした手掛かりのなかにあるかもしれないということです。

第3パラグラフ

The paper’s lead author Karin Schneeberger of the University of Potsdam in Germany told AFP she was interested in learning more about how social animals identify “cheaters” and freeloaders.

この文の主語はThe paper’s lead author Karin Schneeberger of the University of Potsdam in Germany (この論文の筆頭執筆者であるドイツポツダム大学のカリン・シェニーバーガーさん)で述語はtold AFP(AFPに話した)です。

その話の中身の主語は she(カリンさん)で、述語は was interested in(興味がある)です。「何に興味があるのか」は learning more(より学ぶこと)です。「何を学ぶのか」は about以下にあります。 ここではhowで始まるので「いかに~か」と訳します。ここでの主語はsocial animals(社会的な動物)で述語はidentify(識別する)です。「何を識別するのか」は “cheaters” and freeloaders「嘘つき」や「たかりや」です。

訳:この論文の筆頭執筆者であるドイツ・ポツダム大学のカリン・シェニーバーガーさんはAFPに、社会的な動物がどのようにして「ごまかし」ているものや「たかってくる」ものを識別しているのかを知らべることに興味がある、と話しています。

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いかがでしょう?ネズミのもつ能力で嗅覚についての研究ですね。人の持つ嗅覚とネズミのもつそれとは使い方も違うようですね。そうした匂いを発するメカニズム自体も面白いですね。次回もしっかりこの記事を読んでいきましょう。お楽しみに。

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2020年7月22日

第250回 「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」その3

今回も「最先端科学・医療研究」の分野です。今日は2020年3月のAFP配信の記事 study: Rodents sniff out neighbors in need(ネズミは困っている仲間をにおいで察知)の第4パラグラフから読んでいきましょう。

(注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れる場合があります)

study:Rodents sniff out neighbors in need

(4)She and her colleagues studied Norway rats (Rattus norvegicus), publishing their findings in the journal PLOS Biology.
(5)Previous work has shown the rats share their food reciprocally, with the donation of what they deem high value food items, like bananas, more likely to elicit a gift in return than low value items, like carrots.

研究:ネズミは困っている仲間をにおいで察知

第4パラグラフ

She and her colleagues studied Norway rats (Rattus norvegicus), publishing their findings in the journal PLOS Biology.

この文の主語はShe and her colleagues(彼女と研究仲間)です。このsheは先述のドイツポツダム大学のカリン・シェニーバーガーさんです。述語はstudied Norway rats(ノルウェーネズミを研究した)です。Rattus norvegicusは学名です。

次のpublishingは分詞構文です。「出版しながら」とは訳しません。and they publishedを短くしたものですから「そして出版しました」と訳します。「何を出版したのか」はtheir findings (彼らの発見)です。「どこに出版したのか」はin the journal PLOS Biology(PLOSバイオロジ-誌に)です。

訳:カリンさんと研究グループはノルウェーネズミ(学名Rattus norvegicus)を研究し、その成果をPLOS Biology誌に発表しました。

第5パラグラフ

Previous work has shown the rats share their food reciprocally, with the donation of what they deem high value food items, like bananas, more likely to elicit a gift in return than low value items, like carrots.

この文の主語はPrevious work (これまでの研究によると)です。述語はhas shown (表しています)です。「何を表しているのかは」the rats(ネズミ)がshare (分け合うこと)です。「何をどのように分け合うのか」はtheir food (彼らの食料)をreciprocally(お互いに)にです。

次のwith the donation は「寄付する状態で」ですから「与えることで」という意味です。「何を与えるのか」はof what they deem high value food itemsは「高い価値のあるとみなされるもの」です。like bananasは「バナナのような」です。次の more likely to elicitは「相手から引き出しやすい」という意味ですから、先のwith the donation(寄付する状態)に続けて訳して「より価値のあるものを相手に渡すことで」という意味です。「より引き出しやすい」ものは次の a gift(贈り物)です。 in return は「お返しとして」です。than low value items, like carrotsは「ニンジンのような価値の低いもの」です。つまり「相手に価値の高いものを渡せば価値の低いものを渡したときよりいいものをもらえる」という意味です。

訳:過去の研究によると、ネズミはお互いに餌を分け合うということがわかっていました。バナナのような価値の高いとみなされるものを与えれば、ニンジンのような価値が低いと思われるものを与えた時よりもいいものを相手からもらえるようであるということでした。

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いかがでしょう?従来の考察で「いいものを渡していいものを得る」と考えられていたネズミの「シェア」がどのように変わるのでしょうか。次回もしっかりこの記事を読んでいきましょう。お楽しみに。

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2020年7月29日

第251回 「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」その4

今回も「最先端科学・医療研究」の分野です。今日は2020年3月のAFP配信の記事 study: Rodents sniff out neighbors in need(ネズミは困っている仲間をにおいで察知)の第6パラグラフから読んでいきましょう。

(注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れる場合があります)

study:Rodents sniff out neighbors in need

(6)But the scientists believed the calls and gestures used by rats to solicit food might not always reflect their actual needs, allowing dishonest rodents to trick givers out of their hard earned gains.
(7)To test out the idea, they took rats that were either hungry from fasting overnight, or well-fed, and placed them in a separate room from the “focal” rat whose generosity they wanted to test.

研究:ネズミは困っている仲間をにおいで察知

第6パラグラフ

But the scientists believed the calls and gestures used by rats to solicit food might not always reflect their actual needs, allowing dishonest rodents to trick givers out of their hard earned gains.

にused以下がかかります。used by rats で「ネズミによって使われた」です。to solicit foodは「食べ物をねだるために」です。

次のmight not always reflect(いつでも反映しているわけではない) が先の主語the calls and gestures(泣くことと仕草)を受ける述語です。「何を反映しているのか」は their actual needs(ネズミの実際の必要性)です。つまり「実際に必要としているかどうかを表しているとは限らない)ということです。

次の文頭のallowingは分詞構文です。そして認めている」と訳します。「何を認めているのか」はdishonest rodents(正直でない齧歯動物)が to trick (だますこと)です。dishonest rodents(正直でない齧歯動物)はここではネズミのことです。「誰をだますのか」はgivers (食べ物を分けてくれる相手)です。out of their hard earned gainsは「彼らが苦労して手に入れた食べ物」です。

訳:しかし、食べ物をねだるためにネズミが出す鳴き声や仕草はいつでも実際の必要性を反映しているわけではなく、嘘をついているネズミは食べ物を分けてくれるネズミが苦労して手に入れた食べ物をだまして手に入れてしまうと科学者は思っています。

第7パラグラフ

To test out the idea, they took rats that were either hungry from fasting overnight, or well-fed, and placed them in a separate room from the “focal” rat whose generosity they wanted to test.

まず文頭だけ訳しましょう。このto不定詞は目的を表しています。test ~outで「~を検査する」ですから、To test out the ideaで「この考えを調べるために」です。the idea(この考え)は、第6パラグラフの「ネズミは相手をだまして食べ物を手に入れていることがある」という考えです。ですから、「この考えを検証するために」という訳になります。

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いかがでしょう?今回は中身をしっかりとらないと意味が通じない文ですね。よく状況を考えて訳すようにしてください。次回は第7パラグラフの途中から読んでいきましょう。次回もお楽しみに。

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2020年8月06日

第252回 「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」その5

今回も「最先端科学・医療研究」の分野です。今日は2020年3月のAFP配信の記事 study: Rodents sniff out neighbors in need(ネズミは困っている仲間をにおいで察知)の第7パラグラフの途中から読んでいきましょう。

(注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れる場合があります)

study:Rodents sniff out neighbors in need

(7)To test out the idea, they took rats that were either hungry from fasting overnight, or well-fed, and placed them in a separate room from the “focal” rat whose generosity they wanted to test.

研究:ネズミは困っている仲間をにおいで察知

第7パラグラフ

To test out the idea, they took rats that were either hungry from fasting overnight, or well-fed, and placed them in a separate room from the “focal” rat whose generosity they wanted to test.

前回は文頭のTo test out the idea(この考えを検証するために)だけ訳しましたので、その続きから見ていきましょう。

最初の部分のtheyは主語で、次の took(取り出した)が述語です。後でもう一つ動詞が出てきますので注意して読んでください。まずは、took (取り出した)に集中します。こ対象はrats(ネズミ)です。「どのようなネズミか」は関係代名詞that以下で書かれています。この文の述語はwereですが、後ろに eitherがあるので、either A or Bがくると予想します。
 
するとAは hungry from fasting overnight(一晩絶食した空腹である)でBがwell-fed(十分にえさをもらっている)になります。そうするとここでのorはAとBの両方の意味であり、AかBのどちらかであるという単純な「選択」ではないことに注意してください。つまり、「取り出すのは別々である(either)が、どちらも調べる対象であった」とうことです。
 
次のandの右にはplaced(置いた)という2つ目の述語が出てきます。「何」を「どこにおいたのか」は them(ネズミ)を in a separate room(分けた部屋に)です。

the “focal” ratは「焦点の」ネズミ です。つまり、餌を与える側の、「実験対象になる」ネズミのことです。whose generosity they wanted to testの部分は元の文が they wanted to test its generosity(彼らはそのネズミの寛大さを調べたかった)ですから、「彼らが調べたかったネズミの寛大さ」となります。「寛大さ」は「仲間に餌を分け与える」という行為のことです。

訳:この考えを調べるために、彼らは一晩絶食させた空腹のネズミと満腹のネズミを別々にとりだしました。そしてその「寛大さ」を調べたい対象となるネズミとは別れた別の部屋に入れました。

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いかがでしょう?仲間のネズミに餌を分けることを「寛大さ」と訳していますが「思いやり」や「助け合い」といった意味あいですね。こうした善意ともいうべき気持ちを持つネズミとそれをうまく利用(悪用)するネズミとの関係が述べられてきます。次回もお楽しみに。

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2020年8月12日

第253回 「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」その6

今回も「最先端科学・医療研究」の分野です。今日は2020年3月のAFP配信の記事 study: Rodents sniff out neighbors in need(ネズミは困っている仲間をにおいで察知)の第8パラグラフの途中から読んでいきましょう。

(注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れる場合があります)

study:Rodents sniff out neighbors in need

(7)To test out the idea, they took rats that were either hungry from fasting overnight, or well-fed, and placed them in a separate room from the “focal” rat whose generosity they wanted to test.

研究:ネズミは困っている仲間をにおいで察知

第8パラグラフ

Air from the rooms of the hungry or well-fed rats was pumped into the chamber of the focal rat.

この文の主語はAir(空気)です。ここにfrom以下の部分がかかってきます。 the rooms of the hungry or well-fed ratsは「空腹のネズミの部屋と満腹のネズミの部屋」です。

述語は was pumped (送られた)です。「どこに送られたのか」はinto the chamber(部屋に)です。「どこの部屋にか」はof the focal rat(焦点になっているネズミの部屋)です。

訳:空腹のネズミと満腹のネズミの部屋の空気をそれぞれ焦点となっているネズミ部屋に送りました。

第9パラグラフ

They found that the focal rats were much quicker to provide help — by pulling a food tray within reaching distance of another rat — when the air was pumped from a hungry rat’s room.

この文の主語はTheyで述語は found(発見しました)です。「何を発見したのか」は that以下です。この部分の主語はthe focal rats(焦点のネズミ)で述語は were much quicker(ずっと速かった)です。

「何が速かったのか」はto provide help(援助すること)です。次の部分はダッシュ(–)が2か所出てきますからいったん飛ばします。

するとwhenから始まる従属節が見えてきます。この部分の主語はthe air(空気)で述語はwas pumped (送られた)です。「どこから送られたのか」はfrom a hungry rat’s room.(空腹のネズミの部屋)です。

いったん飛ばしたカッコの中を見ましょう。by pullingは「引っ張ること」です。「何を引っ張るのか」はtray (トレイ)です。「どこまでトレイを引っ張るのか」はwithin reaching distance(手の届く距離に)です。of another ratは「他のネズミの」です。

訳:空腹のネズミの部屋からの空気が送られたとき、実験の対象のネズミはトレイを他のネズミの手の届くところに引っ張ることでネズミを助けるのですが、その動作がずっと速かったことがわかりました。

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いかがでしょう?実験では、空腹のねずみの部屋の空気を送り、トレイを動かして相手を助ける時間を測る。次に満腹のねずみの部屋の空気を送り、トレイ動かして相手を助ける時間を測る、ということを交互に繰り返したようです。気になる時間差はどのくらいだったのでしょうか?次回もそのあたりを読んでいきましょう。お楽しみに。

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2020年9月04日

第254回 「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」その7

今回も「最先端科学・医療研究」の分野です。今日は2020年3月のAFP配信の記事 study: Rodents sniff out neighbors in need(ネズミは困っている仲間をにおいで察知)の第10パラグラフから読んでいきましょう。

(注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れる場合があります)

study:Rodents sniff out neighbors in need

(8)Air from the rooms of the hungry or well-fed rats was pumped into the chamber of the focal rat.

(9)They found that the focal rats were much quicker to provide help — by pulling a food tray within reaching distance of another rat — when the air was pumped from a hungry rat’s room.

(10)It took 16 focal rats an average of 29 seconds to provide help for hungry rats, compared to an average of 85 seconds to give help to the well-fed.

(11)The authors then analyzed the air around the rats and found seven different organic compounds that differed significantly in their abundance between hungry and satiated rats.

研究:ネズミは困っている仲間をにおいで察知

第10パラグラフ

It took 16 focal rats an average of 29 seconds to provide help for hungry rats, compared to an average of 85 seconds to give help to the well-fed.

この文の主語はItですが、うしろにtookがあるので、このItは時間を表すもので(非人称のitといいます)、「それは」とは訳さないことがわかります。 It takes A ・・・時間to~(Aが~するのに・・・時間かかる)という構文を思い出してください。Aは16 focal rats(16匹の実験の対象になっているネズミ)で・・・時間はan average of 29 seconds(平均して29秒)です。 to provide help for hungry ratsは「空腹のネズミに手助けを与える」です。

次のcompared to ~は分詞構文で「~と比較して」です。ここでは省略されている部分を補うと( It took 16 focal rats )an average of 85 seconds to give help to the well-fed.のようになります。ここでAは同じですから「16匹の実験の対象になっているネズミ」で、・・・時間がan average of 85 seconds(平均して85秒)です。to give help は「手助けを与える」です。誰に与えるのかはto the well-fed(十分にえさを食べたネズミ)です。

訳:実験対象になっている16匹のネズミは、お腹がいっぱいのネズミを手助けするのに平均して85秒かかったのに対して、空腹のネズミを助けるのには平均して16秒かかりました。

第11パラグラフ

The authors then analyzed the air around the rats and found seven different organic compounds that differed significantly in their abundance between hungry and satiated rats.

この文の主語はThe authors(著者たち)ですが、もちろんこの論文の執筆者のことです。述語はthen analyzed(そして分析しました)です。「何を分析したのか」は the air(空気)です。「「どこの空気か」はaround the rats(ネズミの周り)です。

次にまた述語 found (見つけました)が出てきます。「何を見つけたのか」はseven different organic compounds (7つの異なった有機化合物)です。その説明はthat以下にあります。 differed significantlyは「大きく異なる」です。 in their abundanceは「その豊富さにおいて」です。 between hungry and satiated ratsは「空腹なネズミとお腹がいっぱいのネズミ」です.

訳:論文の執筆者たちはネズミのいる空気を分析しました。そして空腹なネズミとお腹がいっぱいのネズミでは空気中の量が大いに異なる7つの異なった有機化合物を突き止めました。

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いかがでしょう?空腹のねずみの部屋の空気と満腹のねずみの部屋の空気ではその中身が違うというのは興味深いですね。次回もそのあたりを読んでいきましょう。前回英文の(8)と(9)が抜けていましたので今回(8)から掲載しました。すみませんでした。次回もお楽しみに。

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2020年9月09日

第255回 「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」その8

今回も「最先端科学・医療研究」の分野です。今日は2020年3月のAFP配信の記事 study: Rodents sniff out neighbors in need(ネズミは困っている仲間をにおいで察知)の第12パラグラフから読んでいきましょう。

(注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れる場合があります)

study:Rodents sniff out neighbors in need

(12)These might result from recently ingested food sources, the metabolic processes involved in digestion, or possibly even a pheromone that indicates hunger.

(13)Taken together, these signals form a “smell of hunger” for rats that serves as a reliable cue of need, said Schneeberger.

研究:ネズミは困っている仲間をにおいで察知

第12パラグラフ

These might result from recently ingested food sources, the metabolic processes involved in digestion, or possibly even a pheromone that indicates hunger.

この文の主語はThese(こうしたこと)です。つまり「手助けをより早く受けることができた空腹なネズミと、手助けを受けるまでに時間のかかったお腹がいっぱいのネズミの差のこと」です。

述語はmight result from ~(~から生じたのかもしてない)です。「何から生じたのか」はrecently ingested food sources(先ほど食べたもとの素材)です。

このrecently ingested food sources(先ほど食べたもとの素材)を次の部分the metabolic processes(代謝の過程)で言い換えています。involved in digestionは「消化に含まれる」です。次のor possibly even a pheromone (もしくはフェロモンの可能性)はこの文の述語のmight result from ~(~から生じたのかもしてない)からつながってきます。that indicates hungerは「空腹を指し示す」です。

訳:こうしたことは消化の一環である代謝の過程である食べたばかりの食材から生じているのかもしれません。もしくは空腹であることを示すフェロモンが原因で生じた可能性さえあります。

第13パラグラフ

Taken together, these signals form a “smell of hunger” for rats that serves as a reliable cue of need, said Schneeberger.

この文の主語は文末にあるSchneeberger(シェニーバーガーさん)で、述語はsaid (言っています)です。

「何を言っているのか」が書かれているのが文頭の部分です。Taken togetherは分詞構文ですから、接続詞を補って考えると「もし、これらの事を一緒に合わせて考えてみると」になります。この部分の主語はthese signals(こうした分析)で述語は form (形作る)です。「何を形作るのか」はa “smell of hunger” (「空腹のにおい」)です。

for ratsは「ネズミにとって」です。 that servesは「与えるような」です。 as a reliable cueは「信頼できる手掛かりとして」です。「何に対する手掛かりか」は of need(必要のある)です。

訳:こうした事を合わせて考えてみると、こうした信号は、ネズミが相手のネズミの必要性に対しての信頼できる手掛かりとして「空腹のにおい」といったものを形作っているとシェニーバーガーさんは言っています。

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いかがでしょう?空腹であるねずみは出す独特のにおいを感じたネズミが自分のえさをわけるという主張が出てきましたね。ではなぜそのような行為をするのでしょうか?そのあたりを次回からよんでいきましょう。次回もお楽しみに。

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2020年9月16日

第256回 「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」その9

今回も「最先端科学・医療研究」の分野です。今日は2020年3月のAFP配信の記事 study: Rodents sniff out neighbors in need(ネズミは困っている仲間をにおいで察知)の第14パラグラフから読んでいきましょう。

(注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れる場合があります)

study:Rodents sniff out neighbors in need

(14)Apart from identifying freeloaders, the rats may be acting to reduce the suffering of others, she added.

(15)”It could be that they do that out of an emotional state — I don’t really want to call it empathy because that’s something that is very anthropomorphic,” said Schneeberger.

研究:ネズミは困っている仲間をにおいで察知

第14パラグラフ

Apart from identifying freeloaders, the rats may be acting to reduce the suffering of others, she added.

この文の主語は文末にあるsheで述語はadded(付け加えました)です。ここで「彼女」は前文のシェニーバーガーさんです。

文頭のApart from ~は「~は別として」です。identifying freeloadersは「たかってくるものを認識すること」です。freeloaders(たかってくるもの)は「だまそうとしているネズミ」のことです。

この部分の主語はthe rats(ネズミ)で述語は may be acting (行動しているのかもしれない)です。「何のために行動するのか」はto reduce(減らすために)です。「何を減らすのか」はthe suffering of others(他のネズミの苦痛)です。

訳:だまそうとしてくるネズミを突き止めることとはさておき、ネズミは他のネズミの苦痛を減らすために行動しているのかもしれませんと彼女は付け加えました。

第15パラグラフ

“It could be that they do that out of an emotional state — I don’t really want to call it empathy because that’s something that is very anthropomorphic,” said Schneeberger.

このパラグラフは発言が占めていますが、主語Schneeberger(シェニーバーガーさん)と述語said(発言しました)は最後に出てきます。

発言の中身はダッシュがあるのでその前後で考えましょう。前半部分を見るとまず主語はIt(そのこと)で述語はcould be that~(~の可能性がある)です。「何の可能性があるのか」はthey(ネズミ)が do that(そのことをする)です。 out of an emotional stateは「感情の状況から」です。つまり「心情的に」ということです。

後半部分を見ましょう。この文の主語は Iで述語はdon’t really want to~(本当は~したくない)です。「何をしたくないのか」は call(呼ぶこと)です。「何を何と呼ぶのか」は it(それ)をempathy(感情移入)です。その理由はbecause以下に書かれています。 ここで主語と述語はthat’s something (それは何かです)です。ここに関係詞that以下がかかってきます。very anthropomorphicは「とても擬人化された」です。

訳:「ネズミが心情的にそのようなことをした可能性はあります。しかし、このことを私は本当は共感とか感情移入とは呼びたくありません。それはとても擬人化されていますから」とシェニバーガーさんは発言しました。

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いかがでしょう?ネズミが困っているネズミにエサを分ける行為を人の考え方に当てはめて理解しようとすることを擬人化であるとして避けていますね。しかし、その助けるといった行為自体に焦点を当ててそのメカニズムを解き明かそうとしています。どのような解釈が続くのでしょうか。次回もお楽しみに。

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2020年9月24日

第257回 「ネズミは困っている仲間をにおいで察知」その10

今回も「最先端科学・医療研究」の分野です。
今日は2020年3月のAFP配信の記事 study: Rodents sniff out neighbors in need(ネズミは困っている仲間をにおいで察知)の第16パラグラフから読んでいきましょう。

(注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れる場合があります)

study:Rodents sniff out neighbors in need

(16)”But having somebody in distress next to yourself can cause stress in yourself too.”

(17)Rats could also be investing in a better rodent society that ultimately serves their own interests, just like humans do, she added.

研究:ネズミは困っている仲間をにおいで察知

第16パラグラフ

“But having somebody in distress next to yourself can cause stress in yourself too.”

この文はせりふです。発言者はシェニーバーガーさんです。主語は having です。この単語は「持つ」という意味で、「何を持つ」のかはsomebody(誰かを)です。どのような「誰か」はin distress(ストレスの中にいる)です。next to yourself は「あなたの隣」です。ここまでが主語になっています。

述語はcan cause (引き起こす)です。「何を引き起こすのか」はstress(ストレス)です。「どこに引き起こすのか」は in yourself (あなた自身の中に)です。

訳:「しかし隣に困っている人が隣にいたら、自分自身にもストレスをひきおこしてしまいます」

第17パラグラフ

Rats could also be investing in a better rodent society that ultimately serves their own interests, just like humans do, she added.

この文の主語と述語は最後にあるshe(彼女は)とadded(付け加えました)の部分です。

その付け加えられた中身の主語は文頭のRats(ネズミ)です。これを受ける述語はcould also be investing(投資もしている可能性がある)です。「何に投資しているのか」は in a better rodent society(より良いネズミの世界)です。ここでinvestingは動詞invest(投資する)の現在分詞ですが、これは「ネズミが困っている仲間に自分の餌を分ける」という行為を比ゆ的に「投資する」と表したものです。

ここに関係代名詞that以下がかかってきます。ultimately は「究極的には」です。servesは「仕える・提供する・役目を果たす」です。ここでは「役目を果たす」がよいですね。「どんな役目を果たすのか」は their own interests(彼ら自身の利益)です。

最後のjust like humans doは「まるで人間がするのと同様に」です。このdoの中身は「人がよい社会を作ろうとして投資をする」ということです。

訳:ネズミはまさに人間がしているのと同じように、最終的には自分の利益につながるようなよいネズミ社会を作ろうとして投資しているのかもしれません、と彼女は付け加えました。

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いかがでしょう?前文ではネズミの擬人化を避けたのですが、その行動には「人間的な考えに似たものがあるかもしれない」という感情的な解釈の余地も残しましたね。わからないことを究明する科学者の姿勢としてロジックだけでない部分も残すところは面白いですね。次回もお楽しみに。

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当校ではレベルの高い英文を基礎から説明していきます。随時無料体験レッスン可能です。お問い合わせください。

2020年9月30日

   

プロフィール

峰岸敏之

早稲田大学大学院法学研究科卒業後、大手新聞社で記者を経験し、講師へ転向する。大手予備校の河合塾をはじめとした有名予備校や医学系予備校などで、英語科責任者などを担当。

15年以上に渡って高校生や高卒生を指導した経験を活かし、2013年に「絶対合格」を合言葉に医学部専門予備校、エースメディカルみなとみらいを横浜に開校。代表を務めながらも自ら英語・小論文を指導し、毎年多くの医学部合格者を輩出している。

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