医学部入試について調べていると、志望理由書が必要などと書いてあることがありますよね。
自分の志望している大学について、受験科目や面接、小論文についてはきちんと調べていても、願書を取り寄せて初めて志望理由書の存在に気が付くなんてことも少なくありません。
今回の記事では、志望理由書の大学別の有無や、書き方などについて、詳しく説明していきたいと思います。
自分の志望校が志望理由書の提出を必要としているか、ぜひ確認し参考にしてください!
志望理由書って何?どんなことを書くの?
そもそも、志望理由書とは何のことでしょうか。
志望理由書は主に、学校推薦型選抜(推薦入試)や総合型選抜(AO入試)で出願の際に提出するものです。
その名の通り、入学を志望する理由をまとめた書類のこと。
大学によっては「自己推薦書」「エントリーシート」などと呼ばれることもあります。
いわば、大学に対してどれほど合格・入学したいのかをアピールする手紙のようなものですね。
医学部に限らず、様々な大学の学部で存在します。
医学部入試における出願書類
他の学部との違い
志望理由書があるのは、決して医学部だけではありません。
しかし、医学部における志望理由書は、合否の決め手となる重要な提出書類。
大学側からすると、面接や小論文と同様に、医師に適した人材かどうかをしっかり見極める判断材料なのです。
医学部の志望理由書で、他の学部学科と違うポイントは、大学の志望理由だけではなく、医師になりたい理由、すなわち医師の志望理由書を書かされる場合があることです。
この大学で何をどのように学び、そして将来医師になるうえでどのようなビジョンを描いているのか。
とても先の話のようですが、医学部の志望理由書ではここまで詳しく聞かれます。
将来に対するビジョンや、医師になりたい理由、大学に入ったあとのことがふわっとしていたり、今市理解しがたいようなことを書いてしまうと、志望理由書で、他の受験生と差が大きく開いてしまいます。
文字数の多い志望理由書を求められることもあります。
他の受験生に、志望理由書では負けていられませんよね。
添削を何度もして、余裕をもって事前に準備できるようにするとよいでしょう。
何を書くのか
医学部における志望理由書は、具体的に以下のことを書きます。
- その大学に入りたい理由
- 医師になりたい理由
- 理想の医師像
- 入学後のビジョン
これらが指定されていることもあれば、指定が特にないこともあります。
指定がない場合は、これらのすべての内容を均等に盛り込むのがよいでしょう。
大学が指定した文字数が少ない場合は、中でも上の2つを書くとよいでしょう。
志望理由書が必要な私立医学部
地域枠や推薦ではほとんどの大学で必要になりますが、一般入試では提出が必要な大学と不必要な大学があります。
日本大学、東邦大学、帝京大学、獨協医科大学、埼玉医科大学では志望理由書の提出が必要ありません。
まずは私立医学部について、志望理由書の提出が必要な大学をいくつか見てみましょう。
昭和大学
昭和大学では、出願時に、本学志望動機(10行)の提出が求められます。
大学への志望理由書のみということになりますね。
この場合は、その大学に入りたい理由と、入学後のビジョンを描くとよいでしょう。
他にも、課外活動・ボランティア活動・受賞歴等(7行)や資格・検定等(8行)、人生で最も誇れること(6行)などといった、小論文に似たものを書いて提出する必要があるようです。
日本医科大学
日本医科大学は、出願時に本学志望理由(6行)、将来の希望(5行)、長所・短所・趣味(各10文字程度)を書いて提出します。
本学志望理由に当たるのが、日本医科大学に入学したい理由。
6行程度と短いので、入学後のビジョンまで入れる必要はないでしょう。
将来の有望という欄には、理想の医師像と医師になってからのビジョンを書き入れると良いでしょう。
東京女子医科大学
東京女子医科大学では、志望理由書(400字)、自己評価書(400字)の提出が求められます。
原稿用紙1枚分ということで、比較的長い文章を書く必要がありますね。
志望理由書には、東京女子医科大学への志望理由から、将来の医師になってからのビジョンまですべて盛り込むと良いでしょう。
北里大学
一般入試では、本学志望理由(10行)の提出が必要になります。
他にも、自分が誇れること(17行)、健康調査票(視力、主な既往歴)などの提出も必要です。
自分が誇れることに関しては、17行と比較的長いので、しっかりと添削等をするとよいでしょう。
相模原枠では、上の提出書類3つに加え、修学資金貸付申込書(親の年収記入)、趣味・特技(1~2行)、自分の性格(1~2行)、相模原市の印象(2~3行)、自己PR(2~3行)、地域枠申し込みの理由(400字)が必要になります。
医学部の地域枠となるとやはり、一般入試に比べて提出書類がかなり多いですね。
しっかりと前々から準備しましょう。
産業医科大学
志望理由書(400字が基本。ただし社会人を経験した再受験生は600字まで可)の提出が必要です。
再受験生に関して文字数が増えていますが、そうして医学部に入りたいのか、志望理由をしっかりと聞きたいといった意図があるように思われますね。
志望理由書の他にも、特別活動記録(20行)の提出が必要です。
産業医科大学医学部において求めている人材がどのような人なのか、うかがえる気がします。
志望理由書が必要な国公立医学部
国公立医学部においても、地域枠や推薦を除いて志望理由書の提出がない大学が大半です。
その中でも、一般入試で志望理由書の提出が必要な医学部について、いくつか見てみましょう。
東京大学
一般入試では、「理科三類を志望する理由及び自己アピール等」(200マス)の提出が必要です。
一方、推薦入試では、「東京大学医学部医学科を志望する理由、高等学校在学中の自己の活動の成果、卒業後の自己の将来像(1,300字)(英語での記入なら500word以内)」で述べるように求められており、マスではなく罫線書式になっています。
横浜市立大学
あなたが医学を志望する理由について、医師や医学研究者として目指す理由についてA4用紙一枚での提出が求められています。
なかなか長い文章を書く必要がありますが、指定されたこと内容から外れないように注意して書きましょう。
琉球大学
進学の目的、将来の計画、自分の長所及び特技等(有職者については職務内容と進学との関係を含む)について自薦書となるように、A4用紙で約一枚半書かなくてはなりません。
このほかにも、賞歴や学歴等を細かく書く欄もあります。
書き方と例文
大学への志望理由書
一番書く必要があって、一番書くのが難しいのが、実は、大学への志望理由書です。
前期試験後期試験と全国で一つずつしか受験できない国公立大学の医学部ならまだしも、私立大学医学部に関しては、それぞれの大学の他にはない良さを調べて書く必要があります。
大学案内などにしっかりと目を通して、他の医学部と違ってこの大学に入学したいのだとアピールできる文章が書けるようにしましょう。
医師への志望理由書
これに関しては、自分の持つ医師になりたい理由を書くと良いと思います。
大事なのは、医学部でしかできないこと、医師でしかできないことを書くことが必要です。
例えば、医療にかかわる他の職業である看護師や薬剤師ではなぜだめなのか、人命救助なら救急隊員ではなぜだめなのか。
難しいですが、医師でなくてはならないしっかりとした理由をみつけて、アピールしましょう。
医学部に入学後のビジョン
医学部に入学したらしたいこと。
もちろん、しっかり医学を学びたいというのもあるでしょう。
なにか勉強していく中で目標をみつけるというのも良いでしょう。
医学部に限らず、大学生になったら頑張りたいことを書くのもよいと思います。
部活やアルバイト、人間関係の構築。
やはり医学部ですから、勉強に関して何も書かないのはだめですが、コミュニケーション能力や体力が必要な医師ですから、大学生の間に頑張りたいことについても一緒に書くと良いと思います。
理想の医師像と将来への有望
具体的に何か診療科を決めておき、それについて書くなどといった必要はありません。
患者に対してどのような医師でありたいのかをかけると良いでしょう。
地域医療枠で出願する場合は、地域医療についてなどについて詳しく書く必要がありますね。
まとめ
今回の記事では、医学部の志望理由書について、願書と共に提出が必要な大学、必要がない大学、それから、必要な大学ではどのようなことを書かなくてはならないのかについて説明をしました。
志望理由書とはいっても、大学によって指定された内容や文字数は様々なだということが分かったと思います。
書かなくてはならない内容も、かなり先の医師になった将来の話であったり、たくさんの医学部がある中でなぜこの大学を選んだのかであったりと、簡単に書けるような話ではありませんよね。
あまりに適当なことを書くと、志望理由書のせいで落ちるようなこともありえなくはありません。
願書をできるだけ早めに、かつ書き損じをしてしまった場合に備えて2つほど取り寄せておき、出願の締め切りギリギリにならないよう、しっかり学校の先生や予備校で添削をしてもらうようにしましょう。
何をかくのか、直前で困らないよう、志望大学医学部の募集要項や大学案内も取り寄せて早い段階で読み込み、アドミッションポリシーなどを利用して、しっかりと自信を持てる志望理由書をかけると良いでしょう。
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