合格体験記を読んだことや、実際に参考にしたことはありますか?
駿台や河合塾などの大手予備校をはじめ、多くの医学部予備校で公開されています。
医学部受験の合格体験記は、無事に受験校に合格することのできた先輩たちの軌跡が書かれています。
どの大学を受験したのか、どのように勉強していたのか、使った参考書でよかったものなど、たくさんの参考になる内容が書かれていて、これから医学部を受けようという人にとってとても貴重な資料・情報となります。
しかし一方で、その内容はあくまで「合格体験」記。
自分ではない誰かの医学部受験合格の軌跡が、参考にならない場合もありますし、内容は良いことばかり書かれているかもしれません。
この記事では、医学部の合格体験記について、良い点悪い点、しっかりと中立的な立場で考えて、どのように参考にするべきかをお伝えしていこうと思います。
医学部受験の先輩である合格体験記は確認すべき理由は?
志望大学に向けた対策方法などが分る
すでに受験校・志望校が決まっているもしくは自分の受ける大学のレベルが決まっている受験生は、合格体験記を見ることで、対策方法がわかります。
何年生のどの時期にどのような勉強法をしていたのか、当時の成績はどのくらいだったのかなど、自分と比較しながら、どのような参考書を使用していたかなどを参考にして、さらに、受験の際私立の併願校はどこを受験したのかまで見ることができます。
自分の志望大学への合格体験記は、一人ではなく何人かの人が書いているはずですので、見比べてみましょう。
さらにいえば、医学部は志望校や受験校を出願直前に変えている人などもいますから、自分の志望校周辺の同じくらいのレベルの大学についての合格体験記、例えば私立大学ならば杏林大学を受験する人は帝京大学や近畿大学、阪大医学部を志望している人は九大や北大、慶應義塾大学医学部を志望している人は京大などの合格体験記も参考にしてみましょう。
再受験合格を目指す社会人の受験生をはじめ予備校に通わず宅浪をする受験生でも、予備校に通わずに情報を得ることができるので、どんどん利用しましょう。
予備校の雰囲気が分る
その他、各予備校が公開している合格体験記には、医学部受験合格までにどのような勉強をしたかの部分で、予備校で受けた授業について記載が多くある場合もあります。
特に、医学部予備校では合格体験記は宣伝の一つに使われますので、各予備校が推しているポイントもわかります。
どの先生の授業が良かったのか、その予備校の方針としてどのような部分が自分に合っていたのかを含め、他にも、チューターさんにこのような時期に支えてもらったなどなど様々なことが書かれていると思います。
そのような中から、この医学部予備校は授業や勉強面に力を入れているのだな、ここは生徒のメンタルケアに最も注意しているのだななどと、自分が予備校に求めている要素をもち合わせているかがわかり、医学部予備校を選ぶうえで参考にすることができます。
さらに、各予備校で行われている定期試験や受験校別の入試対策など、予備校のホームページからではなく生徒の生の声をきくことができるため、実際に予備校で過ごした様子が分かりやすいです。
確認する際の注意点
過去の入試情報から変わっていることがある
最新の2022年の入試や、2021年度の合格体験記を見ている際にはそこまで大きな入試変更点はないと思いますが、2020年以前の合格体験記を読んでいると、現在の入試情報と異なっているときがたまにあります。
特に、推薦入試や編入試験など、情報が少ない入試方法では過去の合格体験記にさかのぼらないと見つからないかもしれませんので、現在の入試情報と違いがないかチェックしましょう。
さらに、変わっているのは公式的な入試情報だけではないかもしれません。
選択科目の変更や、小論文試験・面接試験の有無、他にも入学定員や各科目の配点の変化などといった、大学自身が募集要項などとして発表しているところは、自分で注意深く調べればわかる部分です。
しかし、合格体験記に記載されている情報は、その大学の医学部に実際に合格した受験生の生の声なので、各大学の入試で実際に感じたことや、医学部の面接時に感じ取った各大学のイメージ、印象なども素直に書かれていることがあるかもしれません。
圧迫面接であったとか、易しい面接官であったとかそういった内容は、大学の方針が変わったり面接官によって変わるところですので、自分が医学部受験をするときには、この合格体験記に書かれている内容からは変わっているかもしれないと理解しておきましょう。
公開されている合格体験記はポジティブな情報ばかり
これは当たり前と言えば当たり前ですが、あくまで合格体験記は医学部に合格した先輩のみが書いているものです。
現役か浪人かの違いはあれど、逆転合格であれ、余裕の合格であれ、著者全員が志望大学医学部に合格している先輩たちののみで、不合格者はいません。
よく見るとその合格体験記の著者は前期試験にすべて不合格で、その末の後期試験での私立大学医学部合格などという逆転合格をしている場合などもあります。
それでも、合格体験記にきっと書かれている内容は医学部受験、医学部合格に対してポジティブな内容ばかりなはずです。
このことから、合格体験記を見る際に注意するべき内容は大きく2つです。
自分の成績と同じくらい、もしくは自分より成績が良い受験生が書いている合格体験記でも、絶対にその著者には苦しい時期があったはずです。
この先輩たちはこのような難関大学医学部に合格しているのに、自分は勉強に焦ってばかりだなどと、合格体験記の一部を自身とをネガティブな方向で見比べるのは避けましょう。
また、もしもあまり人の医学部合格などをうらやましく思って勉強に集中できなくなるタイプの受験生は、合格体験記を読むことがそもそもあまり向いていないので、読まないほうが良いでしょう。
誰しも人の成功をうらやましく思ってしまうものですが、特に医学部受験ともなると合格・不合格の差は大きいものですよね。
合格体験記に乗る医学部合格者の先輩たちの笑顔が、なんだか憎く感じられるようにメンタルが弱っているときは、あまり合格体験記そのものに触れないほうが良いでしょう。
その合格体験記が自分に合うとは限らない
最後に、最も注意しておきたいのは、たとえ自分の志望している大学に合格した先輩の合格体験記であったとしても、それが自分に合うかどうかは分からないということです。
例えば著者が浪人生であった場合、合格体験記に記されているのは最後の1年のみのことが多いですよね。
それまでの現役時代などについて記載がない場合、その著者がどのタイミングで成績が伸びていたのかなどは分かりません。
さらに、同じ志望大学を受験していても、どの科目を得意科目として点数を取りに行くかなどの戦略は人それぞれです。
得意科目が同じであったとしても、成績が伸びるための勉強の仕方・アプローチ方法は人によって全く異なるのです。
それゆえに、たとえ自分の志望校に合格している医学部の先輩の合格体験記を見つけても、また、同じようなレベルの大学を受験予定で成績などの境遇が似ていても、その情報を鵜呑みにして、勉強方法を全く同じように真似てみることのないように注意しましょう。
人気医学部予備校の合格体験記一覧
医学部予備校名 | 合格体験記URL |
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メディカルラボ | 公式サイト |
進学塾ビッグバン | 公式サイト |
レクサス教育センター | 公式サイト |
東京メディカル学院 | 公式サイト |
メディカルフォレスト | 公式サイト |
医学部進学予備校メビオ | 公式サイト |
医学部受験予備校医進の会 | 公式サイト |
富士学院 | 公式サイト |
医歯薬専門予備校野田クルゼ | 公式サイト |
メルリックス学院 | 公式サイト |
まとめ
今回の記事では、医学部受験の合格体験記について、参考にするべきところ、ここは参考にしてはいけないというところ、二つの面から紹介しました。
医学部受験をするうえでどの予備校に通おうかなやんでいる受験生にも、志望校に悩んでいる受験生にも、さらには勉強法に困っている受験生にも、合格体験記はとても参考になる貴重な、先輩たちの声が詰まっています。
合格に偏った体験記であることに注意しながら、医学部合格に向けて頑張りましょう。
さらに、合格した暁には、ぜひ未来の後輩たちのために合格体験記を残してくださいね。
代官山MEDICALの公式サイトです。
https://www.daikanyama1999.com/
ウインダムの公式サイトです。
https://windom.jp/