エースメディカルみなとみらいの峰岸先生による時事英語解説ブログの過去記事。

テーマ「最新医療科学Ⅱ」

『時事英語』特別講義のテーマ「最新医療科学Ⅱ」一覧

「時事英語」特別講義

テーマ「最新医療科学Ⅱ」
  • 公開日:
  • 更新日:

第83回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その①

第83回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その①

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

*********************************

ここでは新聞、雑誌などの時事英語のなかから医学部受験に出題されやすいテーマを取り上げていきます。

今回も「最新医療科学」の分野を扱います。AP(Associated press・アメリカの通信社)の5月の配信記事です。今日は冒頭から扱います。

テーマ6「最新医療科学」その1
*注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れてあります

A study asks: Too much folic acid a cause of autism?

(1)NEW YORK (AP) — For decades, pregnant women and women who may become pregnant have been advised to take folic acid to help prevent certain birth defects.

(2)But a new study suggests it may be possible to get too much of a good thing — very high levels of the vitamin in mothers’ blood at the time of childbirth was linked to higher risk of their children developing autism years later.

見出し
いつものように見出しは短くコンパクトにつけられています。まずA study asks:の部分は A studyは「ある研究(研究結果」で asksは「尋ねる、疑問に思う」ですから、「ある研究結果が疑問を提示している 」ということです。

コロン(:)はその中身です。Too much folic acid a cause of autism? は見出しですから動詞isが省略されていますね。もちろん「?」だけで疑問文であることを表しています。

Too much folic acidは「多すぎる葉酸」です。 a cause of autismは「自閉症の原因」です。ここでいくつか語句の内容解説をします。

folic acid(葉酸)はビタミンM、ビタミンB9とも呼ばれ、水溶性ビタミンに分類される生理活性物質です。不足するとDNA生合成、血球合成などに障害が起き赤血球障害や悪性貧血などの症状を生じます。

二分脊椎(先天的に脊椎骨が形成不全となって起きる神経管閉鎖障害の一つ)の発症リスクを低下させる効果があるとされます。

厚生労働省は2000年、妊娠を計画している女性に対し、1日当たり0.4mg(400μg)以上の摂取を推奨しています。

DNA生合成、細胞分裂に重要な役割を果たすのでサプリメントとして数多く市販されています。しかし未活性型と活性型の両者を含む生野菜とは違いサプリメントは未活性型でともすると悪影響を及ぼすという意見もあります。

autismは「自閉症」です。これは、社会性の障害や他者とのコミュニケーション能力に障害がおき、こだわりが強くなる神経発生的障害の一種です。

先天性の脳機能障害といわれますが具体的なメカニズムについても治療法も未解明な部分が多い障害です。一般的には、言語障害を伴わないアスペルガー症候群とは区別されます

第1パラグラフ
NEW YORK (AP)はニュースの出典ですから「ニューヨーク・AP」の記事であることを示しています。 For decadesは何十年にもわたって」です。

pregnant womenは「妊婦」。women who may become pregnant 「妊娠の可能性のある女性」です。ここまでが主語です。

述語動詞はhave been advised(アドバイスされてきた)です。何をアドバイスされてきたのかは to take folic acid(葉酸を摂取するように)です。

その目的がto help prevent(防止を手助けする)です。何の防止かはcertain birth defects(ある種の先天的欠損症)です。

第2パラグラフ
suggestsは「示している」です。 it may be possible to~は「~することはあり得るかもしれない」です。

too much of a good thingは「よくても度が過ぎてうんざりするもの、ありがた迷惑(なもの)」のことです。

very high levels of the vitamin in mothers’ bloodは「母体の血中の高レベルのビタミン」で at the time of childbirthは「出産時」です。 was linked to~は「~につながる」です。

higher riskは「より高い危険性」です。何の危険かというとtheir children developing autism「子供が自閉症を発症してしまう」危険性です。

ここまでの通した訳です。

ある研究が疑問提示:葉酸を摂取しすぎると自閉症の原因になる?

何十年もの間、妊婦やその可能性のある女性は赤ちゃんが先天的欠損症になるのを予防する手助けのために葉酸を摂るように助言されてきました。

しかし。新しい研究によると、度が過ぎる摂取は逆効果の恐れがあるということです。つまり、出産時の母体の血中に高レベルのビタミンがあると子供が後に自閉症になってしまう危険を高めることにつながるのです。

いかがでしょう。葉酸を摂取することが当たり前に勧められてきましたが、果たして妥当だったのか、ということまでを含んだ大きな問題提起につながる可能性のある記事ですね。次回以降も慎重に読んでいきましょう。お楽しみに。

***********************************************

当校ではレベルの高い英文を基礎から説明していきます。随時無料体験レッスン可能です。お問い合わせください。

2016年6月01日

第84回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その②

第84回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その②

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

*********************************

ここでは新聞、雑誌などの時事英語のなかから医学部受験に出題されやすいテーマを取り上げていきます。

今回も「最新医療科学」の分野を扱います。

AP(Associated press・アメリカの通信社)の5月の配信記事です。今日は第3パラグラフから扱います。

テーマ6「最新医療科学」その2
*注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れてあります

A study asks: Too much folic acid a cause of autism?

(3)Other research points to an opposite relationship between folic acid and autism, showing that adequate amounts of the vitamin at the time of conception can significantly reduce the risk.

(4)①Indeed, some experts raised questions about the new research.

②They note the findings are preliminary numbers, and based on a small number of families seen at only one hospital.

(5)Also, the analysis is based on measures of the vitamin in mothers’ blood at the time of delivery, which may not reveal much about what was going on in the women’s body at the time of early fetal brain development.

第3パラグラフ
point to~は「~を暗示する、指さす、示す」です。an opposite relationship between~は「~間の反対の関係性」です。

showing that~は「示しながら」ではないですね。「(そして)~を示している」です。 adequate amounts of ~は「適量の~」です。at the time of conceptionは「妊娠期間中に」です。

significantlyは「相当に」です。

the risk(その危険)はここでは前のパラグラフにある「子供が後に自閉症にかかる危険」です。

第4パラグラフ
①Indeedは「実際に」です。some expertsは「専門家の中には~な人もいる」です。 raised questionsは「疑問を投げかける」です。

②Theyはもちろん「新しい研究に異を唱える人」です。noteは「書き留める、注意する、注意を引くために言及する」です。

the findingsは「結果」です。preliminaryは「予備の、仮の、準備段階の」ですからpreliminary numbersは「準備段階の数字」です。

based on~は「~に基づく」です。a small number of~は「少数の~」 familiesは「集団、子供」の意味です。seenはsee(見る、わかる)の過去分詞でここでは「研究された対象の」ということです。

第5パラグラフ
文頭のAlsoは「さらに」です。the analysis(その分析)が主語でis based on (~に基づく)がVです。目的語がmeasures以下になります。

measuresは「(測定)基準」です。the vitamin in mothers’ blood at the time of deliveryで「delivery(分娩)のときの母体の血中のビタミン」です。

これを which以下で補足説明しています。may not revealは「表していないかもしれない」です。

その中身は much(多くのこと)で、何に関してかは what was going on(何が起きているのか)in the women’s body(女性の体内で)です。いつなのかはearly fetal brain developmentですから「脳の発達段階の重大な決定期に」です。

ここまでを通した訳です。

葉酸を摂取しすぎると自閉症の原因になる?

別の研究では葉酸と自閉症の関係性に関して反対のことを示しています。妊娠期間に適量のビタミンを取ることはその危険を大いに減らす、というものです。

実際、この新しい研究に疑問を投げかける専門家もいます。彼らはこうした数字は暫定のもので、たった一つの病院内での少人数の子供に基づいたものであるということを述べています。

さらに、その分析は分娩時の母体の血中のビタミン値を基準にしたものに基づいているので、それは初期段階の脳の発達の重要な時期に女性の体内で何が起きているかを表していないともいえるのです。

いかがでしょう。葉酸と自閉症のつながりを主張する研究を疑う論が出てきました。意見の対立ですね。次回も、どこに視点があるのか注意深く慎重に読んでいきましょう。お楽しみに。

***********************************************

当校ではレベルの高い英文を基礎から説明していきます。随時無料体験レッスン可能です。お問い合わせください。

2016年6月08日

第85回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その③

第85回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その③

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

*********************************

ここでは新聞、雑誌などの時事英語のなかから医学部受験に出題されやすいテーマを取り上げていきます。今回も「最新医療科学」の分野を扱います。

AP(Associated press・アメリカの通信社)の5月の配信記事です。今日は第6パラグラフから扱います。

テーマ6「最新医療科学」その3
*注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れてあります

A study asks: Too much folic acid a cause of autism?

(6)①Even the researchers themselves said there’s no cause to change current public health recommendations.

②”We are not suggesting anyone stop supplementation,” said one of the researchers, M. Daniele Fallin of Johns Hopkins University’s school of public health.

(7)①But it raises an intriguing question that should be explored in other research, Fallin said.

②Two outside experts agreed.

(8)①”It’s a finding that has plausibility,” said Dr. Ezra Susser, a Columbia University professor of epidemiology and psychiatry.

②He said other researchers have wondered whether too much folic acid can cause problems.

(9)The findings were presented Wednesday at an autism research conference in Baltimore.

第6パラグラフ

①文頭のEvenは強調です。主語はthe researchers「研究者」ですが、この研究者はこの論文を書いた当の本人たちのことです。

ですからthemselvesという言葉を入れて「まさに当の本人たち」と強調しています。there’s no cause は「原因はありません」ですが、causeは日本語では「理由」と訳した方がうまくいく場があります。currentは「現在の」です。

public health recommendationsは「公衆衛生推奨」です。もちろん「アメリカの政府からアメリカ国民への推奨」の意味です。

②We are not suggesting anyone stop supplementationの部分ではなぜ動詞stopが原形なのでしょう?ここではsuggestに気を付けてください。入試では頻出する動詞です。

覚えておいてほしいのはsuggestには①動名詞を目的語にとる用法と②that節をとる用法があり、後者は助動詞shouldが省略されることが多いということです。

つまり本文を省略なしで書くとWe are not suggesting that anyone should stop supplementationとなるのです。

supplementationは「補給、補充、栄養補助」です。M. Daniele Fallinは人名です。MはMargaret(マーガレット)の省略で、ジョン・ホプキンズ大学の教授です。

第7パラグラフ

①raises a questionは「問題を起こす、問題を提起する」です。intriguingは「興味をそそる」です。

raises an intriguing questionで「興味深い問題を提起する」です。ここに関係代名詞that以下がかかります。exploreは「探求する、調査する」です。

②主語はTwo outside experts(二人の外部の専門家)でⅤがagreed(合意した)です。フォーリンさんの意見と同じ意見を持っていると言うことです。

第8パラグラフ
①”It’s a finding that has plausibility,”の部分は強調構文です。plausibility「真実味、もっともらしさ、まことしやか」。Dr. Ezra Susser(エズラ・シュレ―博士)の右は肩書です。

a Columbia University professor(コロンビア大学の教授)です。epidemiologyは「疫学」 psychiatryは「精神学」です.

②He said other researchers have wondered whether too much folic acid can cause problems.

第9パラグラフ
主語はThe findings(この結果)で動詞はwere presented(発表された)ですね。あとは「いつ」「どこで」が述べられています。

ここまでを通した訳です。

葉酸を摂取しすぎると自閉症の原因になる?

当の研究者たちさえも現在の国の推奨を変える理由はないと言っています。

「私たちはサプリメントの摂取を止めるようにと誰かに言っているのではありません」研究者の一人ジョン・ホプキンズ大学の公共保健学部のM.ダニエル・フォーリンさんは言います。

しかし、これは他の研究で調査すべき興味深い問題を提起していますと言っています。二人の外部の専門家もこれに同意しています。

コロンビア大学の疫学と精神学の教授であるエズラ・シュレー博士は「まことしやかなのはその結果なのです」と言います。彼は他の研究者は葉酸を取りすぐることが問題を引き起こす子可能性があるかどうかを疑問に思っているのですと言っています。

この結果はボルティモアで水曜日に開かれる自閉症研究会議で発表されました。

いかがでしょう。「従来の国の方針に異を唱えるわけではない」と当の研究者が言っていますが、問題提起にはなるとの見方が出てきましたね。次回はさらにその中身を読んでいきましょう。お楽しみに。

***********************************************

当校ではレベルの高い英文を基礎から説明していきます。随時無料体験レッスン可能です。お問い合わせください。

2016年6月15日

第86回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その④

第86回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その④

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。

よろしくお願いいたします。

*********************************

ここでは新聞、雑誌などの時事英語のなかから医学部受験に出題されやすいテーマを取り上げていきます。今回も「最新医療科学」の分野を扱います。

AP(Associated press・アメリカの通信社)の5月の配信記事です。今日は第10パラグラフから扱います。

テーマ6「最新医療科学」その4
*注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れてあります

A study asks: Too much folic acid a cause of autism?

(10)①Folate is a vitamin found in foods that is important in cell growth and development of the nervous system.

②A synthetic version, folic acid, is used in supplements and is used to fortify flour and cereals.

(11)①Decades ago, researchers found certain levels of folic acid could prevent major birth defects of the baby’s brain and spine.

② In the early 1990s, U.S. health officials began recommending that all women who might become pregnant should take 400 micrograms of folic acid daily.

③ And in the late 1990s, federal regulations began mandating that folic acid be added to flour, bread and other grain products.

第10パラグラフ
①主語はFolate(葉酸)で動詞がisで補語は a vitaminです。ここに過去分詞の found(見つかった)がかかります。

どこで見つけられるのかはin foods(食べ物の中)です。

ここに、関係代名詞that以下の形容詞節がかかります。

その中身は 、that is important(重要である)、in cell growth(細胞の成長において)とdevelopment of the nervous system(神経体系の発達において)です。

②syntheticは「合成の」です。 versionは「版」ですが日本語でも「バージョン」で意味は通じますね。

A synthetic version, folic acid, is usedの部分は直訳は「合成のバージョンである葉酸」です。

動詞がis used(使われる)です。どこで使われるのかはin supplements(サプリメントにおいて)です。

またもう一度動詞が出てきますね。is used(使われる)です。

なぜ使われるのかが to fortify flour and cerealsです。fortifyは「~を強化する、補強する」ですからfortify flour and cerealsは「小麦粉や穀物を栄養面で補強する」です。

第11パラグラフ
①Decades agoは「何十年も前に」です。researchers(研究者)が主語で found(見つけた)は動詞です。何を見つけたのかは後ろにSVがきていますから接続詞thatを補うとわかりやすいですね。

主語がcertain levels(あるレベル)の folic acid(葉酸)です。動詞が could prevent(予防できる)です。

その目的語は birth defectsです。birth defectsは「先天的欠損、出生時の欠損」です。the baby’s brain and spine「赤ちゃんの脳と脊椎」です。

② In the early 1990sは「1990年代の初期に」です。主語はU.S. health officials は(アメリカの健康担当者たち)で動詞がbegan(始めた)です。

目的語は recommending(勧めること)で何を推薦したのかはthat以下です。

主語は all women(すべての女性)でここに who以下がかかります。might become pregnant は「妊娠の可能性のある」です。

動詞がshould take(取った方がよい)で目的語は 400 micrograms of folic acid(葉酸400マイクログラム)です。どのくらいの割なのかは dailyですから「毎日」です。

③ in the late 1990s は前文に対応して「1990年代の後半には」です。この文の主語はfederal regulations(連邦規制)で動詞はbegan(始めた)で目的語は mandating です。

mandateは「義務付ける」の意味ですからこれの動名詞(義務付けること)ですね。何を義務付けたのかはfolic acidが be added(加えられること)ですね。

何に加えられるのかは to flour, bread and other grain products(小麦粉、パン類、穀物製品)にです。

ここまでの訳です
葉酸を摂取しすぎると自閉症の原因になる?

葉酸は食物の中にあるビタミンで細胞の成長と神経体系の発達に重要です。合成葉酸はサプリメントに使われます。そして小麦粉や穀物の栄養面の強化に用いられます。

何十年も前に研究者たちは新生児の先天的欠損の予防にあるレベルの葉酸が効果があることを突き止めました。

1990年代の前半にアメリカの健康担当部門は妊娠の可能性のあるすべての女性は毎日400マイクログラムの葉酸を摂取するべきだとの勧告をしました。

そして、1990年代の後半では、連邦の規制により小麦粉やパンや穀物の製品に葉酸を加えることが義務付けられはじめました。

いかがでしょう。葉酸の働きと、1990年代のアメリカ国内でのその効果への期待が表されていますね。その後どうなるのでしょうか?次回、その中身を読んでいきましょう。お楽しみに。

**********************************************

当校ではレベルの高い英文を基礎から説明していきます。随時無料体験レッスン可能です。お問い合わせください。

2016年6月22日

第87回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その⑤

第87回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その⑤

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

*********************************

ここでは新聞、雑誌などの時事英語のなかから医学部受験に出題されやすいテーマを取り上げていきます。今回も「最新医療科学」の分野を扱います。

AP(Associated press・アメリカの通信社)の5月の配信記事です。今日は第12パラグラフから扱います。

テーマ6「最新医療科学」その5
*注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れてあります

A study asks: Too much folic acid a cause of autism?

(12)①Those steps are considered one of the great public health success stories of the last half-century.

②Officials estimate that 1,000 birth defects are prevented each year because of it.

(13)①The new researchers followed 1,391 children who were born at Boston University Medical Center in 1998 through 2013.

②About 100 of them were later diagnosed with an autism spectrum disorder.

(14)①The researchers went back and looked at levels of folate and vitamin B12 in the blood of the children’s mothers at the time of childbirth.

②They found that 16 of them had very high levels of folate, and 15 had extremely high levels of vitamin B12.

第12パラグラフ
①主語はThose steps(こうした段階)で動詞は are considered(考えられる) です。どのように考えられるのかはone of the great public health success stories(最も成功した公共の健康に関する話のうちの一つ)です。

こうした段階とは前回の「政府の一連の取り組み」のことですから、そのように訳出してもよいでしょう。the last half-centuryは「この半世紀において」です。

② 主語はOfficials(政府当局)で動詞はestimate(見つもる)です。

何をどのように見積もっているのかはthat以下です。つまり1,000 birth defects(1000件の先天的欠損)がare prevented(防止されている)ということです。その理由はbecause of itですから、このitは「政府が指導してきたこと」を指します。

第13パラグラフ
①主語はThe new researchers (新しい研究者たち)です。もちろんこの新しい結果を出したという意味でnewという表現になっています。

動詞がfollowed(ついていく)ですからここでは「追跡調査した」です。何を調査したのかは1,391 childrenです。そこに関係詞whoがかかっていきます。

この形容詞節の中の主語はwhoで動詞がwere born(生まれた)です。

②この文の主語はAbout 100 of themです。数字の前のaboutは「およそ」です。動詞がwere later diagnosed(のちに診断された)です。

diagnoseはdiagnose A with Bで「AをBと診断する」のように使います。本文では受け身になっていて、A is diagnosed with Bの形になっていますが意味は同じです。

ですからwith an autism spectrum disorderの部分を加えて「自閉症スペクトラム障害と診断される」という意味です。

第14パラグラフ
①主語はThe researchersで動詞はwent back(帰って) and looked(調べた)です。「帰って」とはもちろん「データを研究室に持ち帰って」という意味です。

「何を調べた」のかはfolate and vitamin B12(葉酸とビタミンB12)です。「いつどこで」かは in the blood of the children’s mothers(母親の血中)で at time of childbirth(出産時)です。

②主語はTheyですが前文の主語と同じで「研究者」のことです。動詞はfound(分かった)で目的語は that以下です。

この節の中の主語は16 of them(そのうち16人)です。ここのthemは自閉症を発症した子供の母親のことです。動詞は hadで目的語は very high levels of folate「非常に高レベルの葉酸」です。

次の15はもちろん 15 of them(そのうち15人) です。動詞はhad で目的語はextremely high levels of vitamin B12(非常に高いビタミンB12の値)です。

ここまでの訳です
葉酸を摂取しすぎると自閉症の原因になる?

こうした取り組みはこの半世紀において最も成功した公共の健康にまつわる話の一つです。この指導によって、毎年1000件の先天的欠損が防がれていると政府は見積っています。

新しい研究者たちは1998年にボストン大学医療センターで生まれた1391人の赤ちゃんを2013年まで追跡調査しました。そのうちおよそ100人はのちに自閉症スペクトラム障害になったと診断されました。

研究者たちはデータを持ち帰り、出産時に母親の血中にどのくらい葉酸とビタミンB12があるのかを調べました。母親たちのうち16人が高レベルの葉酸値を持ち、15人は非常に高レベルのビタミンB12の値持っていたことが分かりました。

いかがでしょう。1990年代のアメリカ国内での政策とその裏にあるかもしれない影響が顔を出してきました。次回、もこの展開がどうなるのか注意深く読んでいきましょう。お楽しみに。

**********************************************

当校ではレベルの高い英文を基礎から説明していきます。随時無料体験レッスン可能です。お問い合わせください。

2016年6月29日

第88回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その⑥

第88回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その⑥

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

*********************************

ここでは新聞、雑誌などの時事英語のなかから医学部受験に出題されやすいテーマを取り上げていきます。

今回も「最新医療科学」の分野を扱います。

AP(Associated press・アメリカの通信社)の5月の配信記事です。今日は第15パラグラフから扱います。

テーマ6「最新医療科学」その6
*注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れてあります

A study asks: Too much folic acid a cause of autism?

(15) Those are very small numbers of cases. But they represent significantly higher proportions than were seen in moms whose children who didn’t develop autism.

(16) If both levels are extremely high, there is more than a 17-fold greater risk that a child will develop autism, the researchers said.

(17) ①Most of the moms in the study said they took multivitamins — which would include folic acid and vitamin B12 — throughout their pregnancy.

②But the researchers say they don’t know why some women had such high levels in their blood.

第15パラグラフ
①Thoseは前文の数値(出産時に母親の血中にあった高レベルの葉酸値やビタミンB12の値)を指します。casesはここでは「症例」です。

②主語のtheyはもちろん前文の数値です。representは「代表する」です。significantlyは「著しく」です。 proportionsは「割合」です。

than は「~よりも」ですが、関係詞に似た働きをしていますから、直後にwere seen(見られる)という主語のない文が続きます。

in moms whose children who didn’t develop autismの部分は、先行詞をはっきりさせると文が見えてきます。

whose childrenの先行詞はmomsで「子供たちが~である母親」と訳します。

children who didn’t develop autismは先行詞childrenにかけて「自閉症にならなかった子供」と訳します。

第16パラグラフ
both levels(両方のレベル)はここでは前文の「母親の血中の葉酸値とビタミンB12の値」のことです。17-foldは「17倍」です。 greater riskは「リスクが高い」です。

thatは接続詞でriskの説明です。主語は a child (子供が)で動詞はwill develop(発達させる)で目的語は autismです。

第17パラグラフ
①主語はMost of the moms(ほとんどの母親)です。動詞はsaid でその中身はthey took multivitamins(マルチビタミンを飲んだ)です。

そのマルチビタミンの説明が which would include folic acid and vitamin B12です。ここのwouldは「~であっただろう」くらいでいいでしょう。

throughout their pregnancyは「妊娠中ずっと」です。

こまでの訳です

葉酸を摂取しすぎると自閉症の原因になる?

こうした数値はごく少数の症例です。しかし、こうした数値は自閉症にならなかった子供の母親の値より非常に高い割合を示しています。

もしその両方の値が非常に高いなら、子供は自閉症になる危険性が17倍高くなる、と研究者は言っています。

研究の中ではほとんどの母親が妊娠期間中にずっとマルチビタミンを摂取したと言っています。そしてマルチビタミンにはおそらく葉酸とビタミンB12が含まれています。

しかし研究者は、女性の中になぜ血中にそのような高レベルの値を示した人がいるのかはわからないと言っています。

いかがでしょう。ビタミン剤のなかに含まれる葉酸とビタミンB12。その摂取による弊害・因果関係がどうなるのかを次回読んでいきましょう。お楽しみに。

**********************************************

当校ではレベルの高い英文を基礎から説明していきます。随時無料体験レッスン可能です。お問い合わせください。

2016年7月06日

第89回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その⑦

第89回 テーマ「最新医療科学Ⅱ」その⑦

皆様こんにちは。横浜にある医学専門予備校:エースメディカルみなとみらい代表の峰岸です。よろしくお願いいたします。

*********************************

ここでは新聞、雑誌などの時事英語のなかから医学部受験に出題されやすいテーマを取り上げていきます。

今回も「最新医療科学」の分野を扱います。

AP(Associated press・アメリカの通信社)の5月の配信記事です。今日は最終パラグラフまでを扱います。

テーマ6「最新医療科学」その7
*注 解説しやすいようにパラグラフに記号や文ごとに番号を入れてあります

A study asks: Too much folic acid a cause of autism?

(18) ①It may be related to taking too many supplements and eating too many fortified foods.

②Or there could be a genetic reason that caused some women to absorb more folate than others.

③Or there could be a combination, they said.

(19)①Many studies of autism focus largely on white children in middle- and upper-income families.

②This one drew mainly from low-income and minority families, the researchers noted.

第18パラグラフ
①文頭のItは前文を受けるので「血中濃度が高いこと」を指します。be related to~は「~に関連する」taking too many supplementsは「あまりにも多くのサプリメントを摂取する」です。 fortified foodsは「栄養強化食品」です。

② 文頭のOrは「もしくは」です。 there could be ~のcould は過去形ですが意味は過去ではなく「可能性」を示します。

a genetic reason は「遺伝的な理由」です。次のcauseは「S cause人to不定詞」の語法で「Sは人が~するのを引き起こす」です。absorbは「吸収する」です。

③この文のcouldも可能性を表します。Combinationは「組み合わせ」です。

第19パラグラフ
①主語はMany studies of autism(自閉症の多くの研究)です。

述語動詞は focus(焦点を当てる)で、「何に焦点を当てるのかは」 on white children (白人の子供たち)です。

その子はin middle- and upper-income familiesですから「中~上流の収入のある家庭」です。Largelyは「主に」です。

②主語はThis one(この研究)です。動詞は drew(引き出された)です。

Mainlyは「主に」でlow-income and minority familiesは「低所得な家庭や少数民族」ですnoteは「付け加える」でいいでしょう。

こまでの訳です

葉酸を摂取しすぎると自閉症の原因になる?

それは多くのサプリメントを摂取しすぎたとか栄養強食品を食べすぎたことに関係があるのかもしれません。

もしくは他のものよりも葉酸を吸収するようにてしまう遺伝的な理由があるのかもしれません。もしくはその両方が組み合わさったこともあり得ます、と研究者たちは言います。

自閉症の研究の多くは収入が中、上流家庭の白人の子供に焦点を当てています。今回の研究は主に低所得や少数民族に対して行ったものなのです、と研究者は付け加えています。

いかがでしょう。葉酸の摂取による弊害・因果関係は明言を避けていますし慎重に研究の中身を開示しています。

一つの問題提起といった側面での位置づけでしょう。面白い指摘だと思います。また次回から新しい記事を読んでいきましょう。お楽しみに。

**********************************************

当校ではレベルの高い英文を基礎から説明していきます。随時無料体験レッスン可能です。お問い合わせください。

2016年7月13日

他の記事についてはコチラから

プロフィール

峰岸敏之

早稲田大学大学院法学研究科卒業後、大手新聞社で記者を経験し、講師へ転向する。大手予備校の河合塾をはじめとした有名予備校や医学系予備校などで、英語科責任者などを担当。

15年以上に渡って高校生や高卒生を指導した経験を活かし、2013年に「絶対合格」を合言葉に医学部専門予備校、エースメディカルみなとみらいを横浜に開校。代表を務めながらも自ら英語・小論文を指導し、毎年多くの医学部合格者を輩出している。

医学部予備校の特集企画
現役生の医学部受験 医学部とは
医学部独占インタビュー!野田クルゼ 医学部独占インタビュー!学び舎グループ
医学部独占インタビュー!代官山メディカル 医学部独占インタビュー!ウインダム
医学部予備校独占インタビュー!~医進の会~ 医学部独占インタビュー!四谷学院
医学部予備校独占インタビュー!~TMPS医学館~ 「時事英語」特別講義
医学部予備校ランキング 医学部予備校独占インタビュー!~東京医進学院~
医学部の基礎知識
医学部を徹底比較
医学部受験対策
医学部予備校詳細
PAGE TOP