医学部受験人気に伴い偏差値も高まっているので穴場となる大学は少ないです。

医学部受験に穴場はあるのか?

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医学部受験に穴場はあるのか?
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医学部医学科は医師になるための原則唯一の手段であり、また安定した地位や報酬を得られる職業的特性から人気が非常に高いのが特徴。

したがって、偏差値は非常に高く、合格には非常に高度な学力が要求されています。

そんな医学部には偏差値が低い大学はあるのでしょうか。

また、穴場となる医学部があるのかについて、ここでは解説していきます。

医学部受験の過熱でどこも合格は困難


近年は医学部受験ブームと言われており、難易度上昇はもちろん高い競争倍率に打ち勝つ必要があります。

少子化にもかかわらず、医学部入学定員に対し、約14倍の受験生が殺到しており、偏差値は最低でも60以上ないと私立の医学部でも難しいとされています。

合格率は10%未満の医学部受験を突破するためには、行きたい医学部よりも入れる医学部を目指す方が医師になるという夢を実現するうえでは確実性が増します。

優秀な受験生が殺到し、東大や京大よりも地方国立医学部が選ばれる時代であるため穴場と言える医学部はないかもしれません。

ただし、医学部入試の特徴を踏まえて受験校を決めれば、合格の確率を上げることは可能です。

ここでは、医学部合格の可能性を少しでも高めるためのポイントを紹介していきたいと思います。

「偏差値が低い=合格しやすい」ではないこと


偏差値が低いと合格しやすいと思っている受験生も多いですが、油断していると偏差値をクリアしていても不合格になる人が毎年沢山います。

特に難易度が高い医学部入試になるとその傾向が顕著にあらわれているのが特徴です。

それでは、なぜ医学部入試では偏差値が低い大学でも合格が難しいのか見ていきましょう。

医学部間の難易度に大きな差がない

医学部の偏差値を見ても分かると通り、上位と下位の偏差値はそこまで大きな差はありません

それくらい医学部の偏差値は大学間で均衡しており、偏差値が低いからと言って決して油断はできないのです。

医学部合格を実現する受験生は偏差値が低い大学でもレベルが高いということは忘れず、しっかりと準備することが重要になってきます。

特に、私立大学医学部の場合は併願受験ができるため、5大学以上受験してくることも珍しくないので、より大学間の差は小さくなっていく傾向にあります。

大学別対策が非常に重要

医学部の場合、特に私立では大学ごとに入試傾向が大きく異なることが多いため、過去問分析や大学対策をちゃんと行わないと偏差値が低いと言っても合格できないケースが多いです。

偏差値が低いとどうしても油断してしまいがちですが、医学部の場合は難易度がそこまで大きく開いていないので、例え滑り止めの大学でもしっかりと準備しておきましょう

医学部予備校では大学別対策講座を直前期等に開講していることも多いので、受講して質の高い対策を行うこともおすすめです。

配点比率や問題の相性によって穴場は変わる

偏差値がいくら低いといっても、自分の得意科目の配点が低かったり、苦手科目の配点が高ったりすれば、合格の可能性は自ずと下がってしまいます。

大学入試では、配点比率は医学部ごとに違い、国公立大学の二次試験は科目も異なるのが特徴。

したがって、自分が1点でも多くの点数を取れる大学を見つけ出し、受験することが合格への近道となります

穴場となり得る医学部はこんなタイプ

3回挑戦可能な帝京大学医学部

医学部受験と言えば、数学・英語・理科二科目の対策が必要なイメージがありますが、帝京大学医学部の一般入試は少し異なります。

まず、入試期間が3日間設けられており、全て受験した場合は最も得点の高い点数が採用されるため、3回挑戦するチャンレンジが与えられています。

他大学との併願は一般的ですが、同じ大学をしかも前期・後期ではなく複数回受験できるのは帝京大学医学部くらいです。

日によって難易度に当たり外れがあるし、問題の出来具合もその日の状態に左右されるため、3回全て受験するほうが絶対に有利となります。

帝京大学医学部といえば最も高額な学費で有名でしたが、1000万円以上値下げたことで志願者数が大幅に増加しており難易度は高まっています。

したがって、難易度的には入りやすい医学部ではないですが、同じ大学を3回挑戦できる点で穴場と言えるでしょう。

しかも、入試科目は英語が必須であとは国語・数学・生物・物理・化学の6科目から3科目を選択できるので、数学が苦手な受験生は数学を回避できたり、文系出身の受験生は国語が選択できたりと、自分の得意科目で勝負することが可能です。

前年度の競争率が要チェックポイント

医学部入試は非常に志願者倍率が高いため、絶対合格を狙うならできるだけ競争が少ない大学を受験したほうが可能性としては高まります。

たとえば、難易度が均衡している医学部がある場合、出願倍率が10倍を超えるA大学よりも、出願倍率が2倍のB大学のほうが合格できる確率は高くなるということです。

もちろん、出願傾向や配点比率、年齢の寛容具合なども合否に影響してきますが、人気が高い医学部はライバルが殺到するため合格が難しくなります。

志願倍率は前年度入試の結果が公表されるため、前年度人気が高かった医学部は本年度の入試では敬遠される傾向にあります。

そして、前年度志願者倍率が低かった医学部は、受験者が集まる傾向になるので本年度の入試では倍率が上がるということです。

つまり、前年度の入試結果を見て志願者倍率が高かった医学部は今年下がる可能性があるので穴場となる可能性を秘めています。

ただし、毎年高い志願者倍率を誇る医学部は本年度も高いままであるパターンが多いので、直近3~5年分の志願者倍率を見て出願の流れを読み取ると良いでしょう。

地方の国公立医学部は意外と穴場?

国公立大学医学部の場合、旧帝大や旧制医科大など歴史的な系譜が偏差値に影響していますが、大都市圏にある医学部の場合は旧制医学専門学校や新設医大でも難易度は高くなります。

やはり関東圏や関西圏の医学部は、医学部受験に強い有名進学高が豊富で受験者数も多いことから競争率が高く、偏差値は自ずと高くなりがちです。

首都圏在住で医学部を目指す受験生の親御さんのなかには、近隣の国公立がダメなら自宅から通学できる関東の私立医学部に通わせたいという人も少なくありません。

受験生も大学生活を謳歌したいですから、エンターテインメント施設のない田舎の医学部に通うことを敬遠しがちです。

したがって、政令指定都市にある医学部よりも、地方にある医学部を受験したほうが志願者数も少ないので合格できる確率は高まります。

偏差値ランキングを見ても分かるように、四国・中国地方あるいは九州や東北地方の田舎にある医学部は偏差値が低い傾向にあります。

学費の高い私立大学医学部

私立大学医学部の場合、学費が安ければ経済的に目指せる家庭が増えるため、偏差値は学費が安いほど高くなる傾向にあります。

2017年に開学した国際医療福祉大学医学部の学費は6年間総額がついに2000万円を切る1850万円にまで下がっています。

昔は私立の医学部は医者の子供か経営者など裕福な家庭が目指す大学でしたが、最近はサラリーマン家庭でも手の届く医学部が増加しています。

国公立に流れがちだった優秀な受験生を集めたい私立大学医学部は相次いで学費の値下げを行っていますが、それでもまだまだ学費の高い医学部は存在しており二極化状態です。

現在、私立で一番高い学費は川崎医科大学で偏差値もやはり一番低い水準となっています。

もちろん、偏差値だけで合否は決まりませんが、経済的に余裕のある受験生は学費の高い医学部のほうが難易度は下がるので穴場となりやすいです。

偏差値が低い下位医学部はどこ?

医学部間の偏差値に大きな開きはないですが、あえて偏差値が低い大学をあげるならどこか。

ここでは、偏差値ランキングを参考に下位に位置する大学を順番に紹介していきたいと思います。

国公立大学医学部

地方都市にある国公立大学医学部は都市部の医学部に比べると偏差値は低い傾向。

それでも私立大学と比較すると学費が断然安いので難易度は決して低くはありません。

大手予備校の偏差値平均で62未満の医学部は下記3大学です。

徳島大学

偏差値 駿台 河合塾 平均
62 60 61
前期日程 共通テスト900、数学200、英語200、面接

四国にある地方国立大学で二次試験に理科科目がないのが特徴。

四国の中では歴史が最も古く旧制医学専門学校に該当し、ヒエラルキーは高いほうです。

したがって、関連病院を全国に豊富に持つ格式高い医学部。

基礎医学研究も臨床医学も実績豊富な大学の1つで、偏差値が低いのはむしろ穴場と言えるかもしれません。

福島県立医科大学

偏差値 駿台 河合塾 平均
61 62.5 61.8
前期日程 共通テスト650、数学200、英語200、理科200、面接60

福島にある公立大学で交通が不便な場所にキャンパスがあることから決して人気の高い医学部とは言えません。

放射線や震災関連の医療では国内トップクラスで、当該分野に興味がある受験生にはおすすめ。

偏差値が低い大学にしては、国家試験合格率は高く、しかも進級もそこまで厳しくないのが魅力です。

山形大学

偏差値 駿台 河合塾 平均
61 62.5 61.8
前期日程 共通テスト900、国語100、数学200、理科200、英語100、面接100
後期日程 共通テスト900、面接100

山形大学も地方にある総合大学で、交通の便は決していいとは言えません。

前期日程では二次試験で国語が課される数少ない大学の1つ。

今では後期日程を実施する数少ない医学部となっています。

私立大学医学部

大手予備校の偏差値で平均60未満となる3大学は以下の通りです。

私立の中でも学費が高額な部類に入るのが特徴。

ただし、偏差値は低いですが、人気のある医学部でもあるため油断は禁物です。

川崎医科大学

偏差値 駿台 河合塾 平均
52 60 56
学費総額 45,500,000円
一般入試 英語100、数学100、理科(2)150、小論文、面接

川崎医科大学は、東京女子医科大学が2021年度から学費値上げを発表するまでは最も高額な学費の医学部でした。

ただし、1年次は全寮制のため、寮費を入れると川崎医科大学は現在も最高値。

医学部へ9割が内部進学できる附属高校があることで有名。

多浪生の合格者も多く、学費が問題なければおすすめの大学の1つ。

埼玉医科大学

埼玉医科大学は杏林大学などと同じく病院が母体となった医学部です。

私立の中では後期日程を実施している珍しい大学で、関東出身者が後期は毎年殺到する人気ぶり。

関東にある医学部なので人気は決して低くはありませんが、学費の高さがネックになる受験生も多いでしょう。

偏差値 駿台 河合塾 平均
55 62.5 58.8
学費総額 37,000,000円
一般入試 英語150、数学100、理科(2)200、小論文50、面接

獨協医科大学

偏差値 駿台 河合塾 平均
55 62.5 58.8
学費総額 36,600,000円
一般入試 英語100、数学100、理科(2)200、小論文、面接

獨協医科大学もやはり私立の中でも学費は高額な部類に入ります。

キャンパスは栃木県という関東郊外に位置するため、全国から受験生が集まるような大学ではなく穴場の1つ。

偏差値が低い医学部ですが、進級率は高くサポート体制は充実していると言えるでしょう。

多浪生の合格者も多く、かつ、最近は東京会場を設置したことから人気は上がっているので注意が必要です。

まとめ~偏差値が低いから簡単は安易な考え~

以上のように医学部では大学間の差がそれほど大きくなく、どこも高度な偏差値が要求されることは間違いありません。

したがって、偏差値が低い、穴場になりやすいからと言って油断すると不合格になってしまいます。

偏差値が低い大学でもしっかりと受験対策を行うことを心がけましょう。

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